鈴木敏文 氏より(セブン&アイ・ホールディングス)
このページは、本や講演、セミナーなどから、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。
・店数の拡大に意味はない。急がば回れで積み上げる。質を伴わないものは惨め。
今後の海外展開についての質問に以下のように回答している。
・「店数をどんどん増やすということに対しては何の興味もない。海外進出の申込はあっちでもこっちでもありますよ。あるけれども、何でもかんでもはやらない。その地域の人たちが『いい店だ、便利な店だ』と思ってもらえるかどうか。」
・貫く理念はコンビニエンス、つまり各店の商圏にいる消費者にとって「買いたいものが買いたい時にそこにある」ことです。
・朝令暮改は当たり前。朝令暮改は、日本では悪いことのように捉えられているが、しかし、朝決めたと時とは、夕方になって状況が変わっているなら、改めることに何の問題がある。状況が変わっているのに対応を変えないということのほうがよほど問題ではないか。
※朝令暮改(ちょうれいぼかい)とは、朝に出した命令を夕方にはもう改めること。
●ここから
ザ・メッセージII 鈴木敏文氏 DVD より
・市場の変化に対する仮説を持つ。
・過去の自分たちの体験を考えるのはよくない。常にお客の立場で見る。
・過去を捨てる。人間は自分たちの成功体験を元にして考える。これを取り除く。
・資本が大きいとか小さいとか、売上が高いとか少ないとか関係ない。それよりも自分のお客さんのニーズをきちんと掴んで、ニーズにあった商品をお店にならべることができるか。
・客サイドに立って物を考える。ただ、お客さんが言いたいことは売り手、作り手には不便なことばかり。その不便さをどう克服するか。これができるかできないかが大切。
・POSから答えはでてこないが単品管理に活かすことで効果を発揮する。ある商品が100個売れ、ある商品は50個だった。決して100個売れた商品がいいのではない。なぜなら、200個あったうちの100個が売れだけかしもしれない。50個あった商品の全てが売れるケースもある。
・仮説、検証。
・死に筋を排除=在庫削減。
・欠品の防止=機会損失。
・朝令暮改を恐れるな。
・儲かるかどうかではなく、世の中にとってどう価値があるかどうかに意味がある。
・今のお客様の満足が大事。
・価格志向から価値思考へ
・変化への体質をつくる。
・問題解決への地道な取り組みが改革や新しいものにつながる
※ザ・メッセージII 鈴木敏文氏 DVD より
NHKソフトウェア 著
日経ベンチャー 編集
日経BP社 (2005年10月発売)
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●鈴木敏文(すずき としふみ)氏 プロフィール
1932年12月長野県生まれ、73歳。56年中央大学経済学部卒業、56年東京出版販売(現トーハン)入社、63年9月イトーヨーカ堂に入社、74年子会社のセブン・イレブン・ジャパン専務として東京に第1号店を開店。78年セブン・イレブン・ジャパン社長。92年イトーヨーカ堂社長。2003年米セブン・イレブン会長、イトーヨーカ堂会長兼CEO(最高経営責任者)、セブン・イレブン・ジャパン社長兼CEO。2005年セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO。