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積極的に新しい試みをしようとする出版社たち
出版不況と言われ長いですが、なんとか現状を打破しようと新しい取り組みが日本書店商業組合連合会で行われています。そんなひとつが「新販売システム」です。
通常、委託販売で欲しい本が入らない、書店へのマージンは約22%といったシステムです。しかし、この新販売システムは、完全買切、満数配本、書店へのマージンは40%、3ヶ月延勘といった条件のもとで行われます。
詳しくご説明すると、委託販売ではなく返本できない完全買切にする、書店が注文してきた冊数は満数に配本する、日書連参加書店へのマージンは40%とする、3ヶ月延勘(のべかん、支払い期間を3ヶ月延ばすこと。)というものです。
書店と出版社のメリット、デメリットを整理すると、書店は、返本できないリスクはでるが、その分、利益が大きくなる。出版社は、返本されないが、その分、利益が減るといったものです。この取り組みも、第2回目。
こんな新しい取り組みに、積極的に参加しようとする出版社があります。
明石書店、岩波書店、角川グループパブリッシング、金の星社、ベストセラーズ、講談社、光文社、実業之日本社、集英社、主婦と生活社、主婦の友社、小学館、世界文化社、筑摩書房、中央公論新社、徳間書店、日本経済新聞出版局、日本実業出版社、日本文芸社、早川書房、PHP研究所、双葉社、文藝春秋、福音館書店、ポプラ社(50音順)です。
最初に、このような取り組みをするには、大きな手間とリスクが出るものですが、最初にやったから得るものも大きいはず。出版不況を改善するものにつながって欲しいものです。