田中陽子 氏より (扶桑社 「東京タワー」の編集者)
このページは、本や講演、セミナーなどから、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。
田中陽子 氏プロフィール
株式会社扶桑社 en-taxi 編集部副編集長。1991年扶桑社入社。宣伝部、週刊SPA!編集部、広告企画部等を経て、2002年秋より 季刊文芸誌「en-taxi」の創刊に携わり、現在に至る。
220万部を超えるベストセラーとなった「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」。ヒットの一番の要因は、原作のもつ力。しかし、その陰では優れた作品を世に広めるために、編集者たちの様々な試行錯誤と販売戦略がある。そんな編集者が田中陽子 氏です。
・大前提に「作品」の力がすべてである。
・本は口コミである。
・「東京タワー」は、季刊文芸誌「en-taxi」の連載から単行本へ。その当時から読者年齢の広い感想が多く届いた。
・露出にあたり、年齢の絞込みはしなかった。
・口コミが重要だと考えた。そんなことから、アクティブコンシューマにコメントを求めた。
・発売前には、プルーフを作った。(50部をキンコーズで)※プルーフとは、簡単にいうと冊子のようなもの。作った理由は、パブリシティに配布用として。
・「東京タワー」の初版は25000部。
・発売から全国50箇所でサイン会。その際に来店者にはバッジやライターを配布。また、その際は、その商品自体が宣伝媒体になるのが理想。
・作家であるリリー・フランキー氏自ら書いた手書きの広告を打った。ただし、その後の広告は一貫したフォームで広告した。
・感想文は、自分の場合はこうだという置き換えた感想が多かった。
・いかにわかりやすく。
・「東京タワー」発売後の動き
2005年 6月末 発売 初版25000部 発売から毎週末、サイン会 全国50箇所
7月末 6万部
8月末 14万部
9月末 25万部
10月末 35万部
11月末 60万部
12月末 85万部
2006年 1月末 本屋大賞ノミネート
1月末 100万部
3月末 120万部
4月末 本屋大賞受賞
4月末 155万部
6月末 170万部 発売から1年
8月 映画 「東京タワー」 クランクイン
10月末 200万部
11月 フジテレビ系 2時間ドラマ 「東京タワー」 放映
2007年 1月 フジテレビ系 連続ドラマ 「東京タワー」 放映
3月末 220万部
第14回 東京国際ブックフェア 編集者向けセミナー
講演 : 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」ベストセラーまでの道のり より
扶桑社の「en-taxi」のサイトはコチラから