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ベストセラーを生み出す編集者の心得十カ条
青春出版社の小澤和一氏がいう、ベストセラーを生み出す「編集者の心得十カ条」があります。
1、
著者に依頼する前に“結論”をつけるな。理由は、著者自信の持っている創造性を、引き出す前に殺してしまうからだ。
2、
純粋性を失った編集者は問題をつかむ気力はない。つまり既成概念にとらわれない純粋な見方をつねに持つことだ。
3、
読者(消費者)の立場でものを見ること。これは、いつも白紙の状態でものを見、聞く“謙虚”な姿勢から生まれる。
4、
本をつくるとき、最初に読者の顔が見えているか。その顔も、本を書店で手に取るときの読者の顔、財布からお金を出して買うときの顔である。
5、
編集者として、自分の存在、自分の座を把握していること。これは、会社の中で、さらに出版界全体の編集者の中で、どういう存在なのか考えよということである。
6、
知識の裏づけのある知恵を身につけよ。
7、
前項につながるが、裏づけのない観念ほど危険なものはない。
8、
目の前のすべてが素材である。これは読者のニーズをつかむ姿勢のことであり、例えば、人物はもちろん、茶わん、テーブル、名刺とそこに刷られた文字でも素材になるという考えである。非常にどん欲な考えだが、これがないことには感受性は育たない。
9、
マスコミの評価より、読者の評価を優先させよ。
10、
編集者は“時価”であり、その価格は時とともに変化するということ。
●書籍「定本ベストセラー昭和史」より
塩沢 実信 編集
\2,310(税込)
展望社 (2002年7月初版)
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