書店向けのFAX DMのことなら【 日本著者販促センター 】

出版業界の豆知識

[ 書店について ]

本屋は感動製造業!清水克衛氏(書店「読書のすすめ」代表)

出版業界紙 「新文化」 から

--------------------------------------------------------------------
     本屋は感動製造業! 清水克衛 (東京/読書のすすめ代表)
--------------------------------------------------------------------

 当店みたいな小さな書店でも、たまには出版社の方が営業に来られます。お話をお聞きしておりますと、「この本は有名な○○先生の推薦がついています」とか「今、テレビで話題の○○が本になりまして」というふうな薦め方をされるんですね。


しかし、今までの私の経験ではどんなに話題性があるといわれてもそんなにびっくりするほど売れたためしがございません。それなら自店で話題を創造してお客さまに提供したほうがいいんじゃないかと思うわけです。


 先日びっくりすることが起きましてね。『コラム息切れ』という本がございまして約三年前に出版された本なんです。この本の出版社の方が当店に営業に来られたとき「この本、私が編集もした本なんですが、ちっとも売れなくて今でも倉庫に山積みでして・・・。かわいい本なんですけどね」。


この本にたいする深い愛情をお持ちだったんでございましょう。多少の涙目でした。


 この会話が偶然近くに居合わせた女性のお客様の耳に届いてしまったようなんですね。「それはお気の毒ですね。私一冊喜んで買わさせていただきます」と言ってレジにまっしぐら。


なんとも粋なお客さまだと感心しておりましたら、数日たって「『コラム息切れ』という本ありますか?」というお客様が続々とご来店しだしたんです。


わずか二週間で五〇冊を超える販売。これってすごいでしょ。こちらでは何もしかけていないんですよ。


たまたまと言われればそうなのかもしれませんが、まずは出版社の方の本にたいする愛情があったからなんだと思うのです。


これがなければ何も起きませんでしたからね。私にとってもこの事件?はとても教訓になりました。


 ベルトコンベアーみたいにただ本を並べてあとは買ってくださいみたいなことでは人(お客さま)に感動は与えられない。元々本屋なんて感動製造業ですものね。忘れるところでした。


後日、この粋な女性が来られたので御礼方々お話をお聞きしてみました。「私、仕事と子育てが忙しくて少しやけになっていたんです。


そんな時、あの方の愛情を感じたんです。そして読んで見たらもう笑えて笑えて。大切なことを思い出させてくださってこちらこそとても感謝しているんですよ」。


 忘れていたことを思い出す。今、一番大切なことなのかもしれませんね。
             
--------------------------------------------------------------------     

清水克衛氏が運営する本屋 「読書のすすめ」
〒133-0061 東京都江戸川区篠崎町1-403-4
TEL:03-5666-0969
営業時間:AM10:00-22:00
「読書のすすめ」のサイトはコチラから


出版業界紙「新文化」 2008年4月17日 より
「新文化」のサイトはコチラから


【FREE】書店向けFAX DMの
無料ひな形差し上げます