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書籍「出版界の仕掛人」より (創編集部)

このページは、書籍「出版界の仕掛人」から、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。


・我々が日頃目にする雑誌は、一体どういう人がつくっているのだろうか----そんな疑問にお答えするのがこの本である。


・出版社系週刊誌第一号

出版界の老舗、新潮社が週刊誌の発行を思い立ったのは、昭和三十八年八月頃である。地味で堅実な社風といわれたこの社が、それまでは新聞社以外は不可能とされていた週刊誌を出すということは当時としては、かなりの“冒険”だった。


・「新潮八十年小史」によると、「出版というものは、本来、机と電話があればできるといった小規模な事業である。しかし、規模の大きさがある程度を超えると、経営を安定させるためには、当たり外れがある不安定な単行本だけに頼っていられなくなり、どうしても恒常的に量産を続けられるものを出す必要に迫られてくる・・・・」とある。これが、「週刊新潮」発刊の理由である。


・出版社が週刊誌を出すのは不可能だというのが、一般の常識であった。

その理由の一つは、出版社の編集者は新聞社の記者と違って、自分で取材して記事にするといった作業ができないのではないか、という危惧がった。

(中略)

二つ目の理由は、出版社には新聞社のような支局、通信部といった通信網がなく、従ってニュース・ソースに限界がある、と考えられていたことである。

三つ目の理由は販売の問題である。新聞社には、独自の販売組織があり、週刊誌もその組織を通じて固定した購読者を獲得できる。が、出版社には悲しいかな、それが無い。


・稀有な経営編集者・牧野武朗
「少年マガジン」「週刊現代」を経て「壮快」「特選街」「太郎塾」
塩澤実信

四十五年のピーク時だった。そのころの小ニュースを集めてみると、経済的に発展すると、それに反比例して人間の健康はスポイルされていくと推察できた。西ドイツ、アメリカにも先例があり、日本もこれらの経済大国の辿った不健康な生活を余儀なくされる・・・・と牧野には思慮できた。


・経済的に繁栄し、物が豊かに出回ってくると、国民の生活経済の関心事は“ものの選択”になってくる・・・その関心事に真向から応える雑誌をつくってみたい


・牧野は言う。「大手、中堅出版社はおしなべて、組織上の大きな悩みを持っています、それは、出版組織はの中核である編集部門、営業部門が、性格的に相反するからです。営業部門は、会社が大きければ大きいほど効率がいい。ところが編集は逆で小さいほうがいいのですね。」


・女性誌づくりの名人・桜井秀勲
「女性自身」を辞して、「微笑」「新鮮」創刊
塩澤実信

祥伝社で「微笑」「新鮮」を創刊した桜井秀勲は、誌面を面白く読ませるために、三つの原則をうちたてている。それは、読んだ読者を「オヤ」と驚かし、ついて「マア」と面白がせ、「ヘエ」と関心させる「オヤ、マア、ヘエ」の原則だ。桜井自身は、この原則を“三種の神器”とよんでいる。(中略)「週刊朝日」を百四十万部まで伸ばした扇谷正造の「アラ、マア」の二原則に、さらに「ヘエ」のダメ押しを加えた形になる。


・桜井秀勲が「女性自身」時代に提唱した「文章十則」
一、やさしい文章で書くこと。
二、文章の長さに気をつけること。
三、まず“動”からはじめよ。
四、臨場感、生活感のある文章。
五、胸から下に打ち込め。
六、色彩のある文章を書け。
七、重要なところは繰り返せ。
八、肉体感を出せ。
九、ひとりの読者に向かって書け。
十、教訓調ははずせ。


・平凡文化のイメージ人間・木骨良久
「ポパイ」「ブルータス」「オリーブ」

こういう企画をたてれば読者がついてくるだろうなどと考えるプランはダメですね。そうではなくて、自分が面白いと思うプランでなければだめですよ。


・甘糟章サンと平凡出版を私が好きなユエン
 「アンアン」「クロワッサン」「ダカーポ」
三宅菊子

甘糟章氏も同じことをいう。「よく読者層は中卒のいくつから職業人の何歳までなどという人がいますが、あれはあてになりません。うちではマーケット・リサーチなどをやって、その数字にたよるようなことは全くしませんからね。」自分の感覚を信用する。


・その読者を直感でイメージし「オレだったらこーするなー」ということをそのまま雑誌に持ち込んできた。


・雑誌は編集長のもの、または、編集長の個性が強く出ていないと雑誌は成功しない


・雑誌の創刊ってのは、つくっている時は夢中になっているんですが、でき上がって発売日になると急に我に返って落ち込むんですね。いけるはずだとは思っていますけど、実際には売れるという保障は何もない。
   
     
             
●書籍「出版界の仕掛人」より
創編集部 著
創出版 (1982年7月初版)
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