藤沢 久美 氏より (書籍「なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか」より)
このページは、書籍「なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか」から、良かったこと、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・「頼めば、何でも親身に聞き入れてくれる」という関係こそが、お客様との間に信頼関係を生み出しているのです。
・相手の話に興味を持ち、共感を持って、相槌が打てないと、相手がしらけてしまって話が続かない。誰にでもできそうで、実はできない方法なのです。
・プレゼント企画に応募してきたのは、三〇代の女性が中心で、みんな自分で食べたいと思っている。一方、お店に佐藤錦を買いに来るのは、年配の女性中心で、しかも贈答が目的。
この違いに気づき、ひらめきました。インターネット専用の商品開発です。
(中略)三〇〇グラムの佐藤錦を用意しました。値段は一九九〇円。これなら、若い女性が自分のために気軽に買うことでできます。(山形県にあるお土産屋さん)
・壷を割った従業員のことを咎めず、「壷をどかしてその下まできれいにしようとした努力の結果だ」と、その失敗を逆に評価したのです。(四国一の売上を誇るビルメンテナンスの会社)
・福井県で、ユニークな博覧会が開かれました。その名は「苦情・クレーム大博覧会」。
・新開発の固まらない寒天は、様々な商品の材料として使われるようになりました。(中略)
寒天は食品ですから安全ですし、その物性は、化粧品にも使えそうだということで、口紅の材料にどうかということになりました。
なにしろ、女性が一生のうちに食べてしまう口紅の量は、バケツ一杯分といわれています。寒天なら安心。(長野県伊那市の寒天メーカー)
・場つくりの鍵は「価値観の共有」(長野県伊那市の寒天メーカー)
・「中国に仕事を取られるとだけ思っていてはダメですね。中国の良いところを逆に使わせてもらわないと」。(大阪泉州の二代目経営者たち)
・インターネットの発達で、全国どこでも、均一の情報が瞬時に入手できる今、「そこにしかないもの」の価値が高まっています。
・地域限定で全国制覇(岐阜県恵那市の和菓子屋)
お菓子の素材も岐阜地域のものにこだわることで、地域のお客様にとっては、「私たちのお菓子」という自負が生まれ、いつのまにか、全国へのお中元やお歳暮などの贈答品として使われるようにもなりました。
・大手のメディアになればなるほど、一人の記者が見る範囲も広く、細かな情報にはなかなか目が配れません。そこで、彼らがチェックしているのは、小さな業界紙や地方紙です。
業界に詳しい業界紙の記者たちの眼鏡にかなった話題をチェックし、普遍的な流れにつながる話題を探し出して、取材に出向き、記事にします。
・実は、今、成長しているメーカーの多くが、この休眠機械を意識的に抱えているといわれています。世界に製品を出荷するメーカーは、常に腹八分目の機械の稼働率で利益を確保できる筋肉質の体力を身につけ、いざというとき大型発注に備えているのです。
・この会社では、どんな提案があろうとも、すべての役員会で議論されます。すべての提案が、社長以下役員の目に触れるのです。それは、従業員にとって、大きなチャンスと映ります。(岐阜県の電気設備用資材の製造会社。創業一九六五(昭和四〇年)。名古屋証券取引所に株式公開もしている企業)
・「優秀従業員賞 ○○殿、受賞理由『コツコツ』。あなたは・・・・・・」(北海道の老舗のお菓子屋)
・しかも、この表彰式では、なんと四〇人以上の従業員が表彰を受けます。(北海道の老舗のお菓子屋)
・社長の表彰の基準は、明確に別のところにありました。それは、会社に対する貢献度よりも、その人自身がどれくらいがんばったかということです。(北海道の老舗のお菓子屋)
・社内報がトップとのコミュニケーションを生む
「一日一情報」
毎日、A6判のメモ用紙くらいの大きさの紙に、何でも自由に書いて、社長へ提出するという制度です。
・ところで、この一日一情報は従業員が書くだけではありません。社長も毎日、社内報にエッセーを書いています。このエッセーがまた、従業員にとって重要な存在になっています。(中略)
そのエッセーには、しばしば、従業員のの名前が登場する(中略)
自分の名前を探すという行為を通じて、社長の思いの詰まったエッセーを毎日、自然と読んでしまうのです。(北海道の老舗のお菓子屋)
・社長は、一日一情報を通じて、一七〇〇人すべての顔を名前を覚えているのです。しかも、そのすべての従業員の長所や短所も把握し、適材適所の判断をしているのです。(北海道の老舗のお菓子屋)
・前向きな気分が高揚しているときに異動の辞令を出すのが大切だと、社長は言います。(北海道の老舗のお菓子屋)
・この会社にとっての最大の目標は、おいしいお菓子を作ること。(北海道の老舗のお菓子屋)
・本当の競争とは、自分との戦い
四〇〇社を超える経営者の方々からうかがったお話の中で、とても印象深く残っている言葉があります。それは、「競争しない」という言葉です。
特に、何十年にも渡り黒字を続けている企業の経営者の方は、ほとんど皆さん「競争しない」とおっしゃいます。
・自社との競争
・「急成長は低成長のもと」(長野県伊那市の寒天メーカーの社長の言葉)
・「景気の悪いときに設備投資をするほうが、コストが安く済みます。しかも、不況になるほど、合理化しないといけなくなります。新たな設備を要求されます。
これから、五〇年、一〇〇年と事業を続けることを考えると、当然新しい設備が必要になります。景気が良かろうが悪かろうが、会社を存続し、次の世代へと事業をつなげるためには、投資が必要です」(愛媛県今治市にある造船会社社長の言葉)
●書籍「なぜ、御用聞きビジネスが伸びているのか」より
藤沢 久美 著
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ダイヤモンド社 (2005年8月初版)
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※藤沢久美氏のサイトはコチラから
http://kumifujisawa.jp/