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ヒット書籍のタイトルの傾向 「編集会議」より
ヒット書籍のタイトルの傾向
2007年9月号 「編集会議(宣伝会議 刊)」より
ヒット書籍のタイトルの傾向1 ・・・ センセーショナル
タイトルの王道は人の心に刺さるセンセーショナルな言葉
時事用語やビジネス用語など、時代の空気や流れをうまく表現した言葉をタイトルに使うことで、情報に敏感な読者層の心をつかむ。
●『ワーキングプア』
門倉 貴史 (著) 宝島社 (2006年11月初版) amazonで詳細を見る
●『レバレッジ・リーディング』
本田 直之 (著) 東洋経済新報社 (2006年12月初版) amazonで詳細を見る
●『年金問題の正しい考え方』
盛山 和夫 (著) 中公新書 (2007年6月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向2 ・・・ 日本・習慣
「品格」に「ニッポン」・・・。美しい国の民は、品性好き?
バブル崩壊後から流れる日本人の喪失感を埋めようと、日本人のアイデンティティを見直す動きが出てきた。「日本」「このくに」「国家」といった言葉がストレートに使われたタイトルも注目を集めている。
日本人論から習慣、マナーまで、“日本人らしさ”が模索される中、時代の空気をうまく切り取ったのが「品格」とおいう言葉である。
●『日本人のしきたり』
飯倉 晴武 (著) 青春出版社 (2003年1月初版) amazonで詳細を見る
●『武士道』
新渡戸 稲造 (著) PHP研究所 (2005年8月初版) amazonで詳細を見る
●『女性の品格』
坂東 眞理子 (著) PHP研究所 (2006年9月初版) amazonで詳細を見る
●『「ひきこもり国家」日本』
高城 剛 (著) 宝島社 (2007年6月初版) amazonで詳細を見る
●『とてつもない日本』
麻生 太郎 (著) 新潮社 (2007年6月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向3 ・・・ 疑問系
ビジネス書は、「さおだけ屋」の疑問系スタイルが定番ヒットに
誰もが生活の中で、感じるちょっとした疑問をすくい取り、読者の興味を引く疑問系タイトル。読者の共感を得る疑問や、ふと考えさせることで読者の対話を生む「なぜ」であることが、成功の秘訣。
●『若者はなぜ3年で辞めるのか? 』
城 繁幸 (著) 光文社 (2006年9月初版) amazonで詳細を見る
●『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか? 』
小堺 桂悦郎 (著) フォレスト出版 (2006年5月初版) amazonで詳細を見る
●『環境問題はなぜウソがまかり通るのか ? 』
武田 邦彦 (著) 洋泉社 (2007年2月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向4 ・・・ 言い切り
思わずドキッ!言い切り型タイトルはインパクト大
断定的な言い回しをすることで、強いメッセージ性を発する言い切り型のタイトル。現代人の痛いところを突くタイトルほど、読者をつかむ。
●『その死に方は、迷惑です 』
本田 桂子 (著) 集英社 (2007年5月初版) amazonで詳細を見る
●『参議院なんかいらない 』
村上 正邦 (著) 幻冬舎 (2007年5月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向5 ・・・ 数字
数値目標は高いほどいい?ビジネス書・自己啓発書の数字マジック
「年収○倍アップ」や「○割変わる」のように、この本を読んで得られる力や効果を具体的に表現する数字のタイトル。
悩みや疑問に対して明快な回答を求めるビジネスマンの心をつかむのに有効な手法だ。
●『オレなら、3秒で売るね! 』
マーク・ジョイナー (著) フォレスト出版 (2007/年5月初版) amazonで詳細を見る
●『人は「暗示」で9割動く! 』
内藤 誼人 (著) すばる舎 (2007年3月初版) amazonで詳細を見る
●『1日10分でえがじょうずにかけるほん』
秋山 風三郎 (著) 講談社 (2006年3月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向6 ・・・ 3文字
「紀香魂」に「不動心」・・・ヒットするタレント本はなぜか漢字3文字
力強さが感じられ、感覚的にも覚えやすい漢字3文字のタイトル。素朴でシンプルな言葉の中から、本の内容に合った言葉を選んで、印象に残るタイトルにするのがポイント。
●『紀香魂』
藤原 紀香 (著) 幻冬舎 (2007年5月初版) amazonで詳細を見る
●『不動心』
松井 秀喜 (著) 新潮社 (2007年2月初版) amazonで詳細を見る
●『倖田式』
倖田 來未 (著) マガジンハウス (2006年12月初版) amazonで詳細を見る
ヒット書籍のタイトルの傾向7 ・・・ ベタ
「赤い糸」に「純愛」・・・若者にはかえって新鮮?
ケータイ小説ではベタなタイトルが響く
ケータイ小説のタイトルには、著者の思いがストレートに表現された“ベタ”なタイトルが多い。著者の等身大の言葉が、10代女性の共感を呼んでいる。
●『純愛』
稲森 遥香 (著) スターツ出版 (2007年1月初版) amazonで詳細を見る
●『星空』
流奈 (著) スターツ出版 (2007年4月初版) amazonで詳細を見る
●『この涙が枯れるまで』
ゆき (著) スターツ出版 (2007年6月初版) amazonで詳細を見る
※2007年9月号 「編集会議(宣伝会議 刊)」より
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