斎藤 駿 氏より (書籍「なぜ通販で買うのですか」より)
このページは、書籍「なぜ通販で買うのですか(斎藤 駿 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・「読み物つき」も「有料化」も、実は私のアイディアではなかったからだ。早い話が、『通販生活』とそっくり同じ形式のカタログ雑誌はすでに明治時代に存在してした。誌名は『二十世紀』
・カタログを本気で有料にしたら、わざわざ買ってまで読む人がいるんだろうか。私は逆に、有料化がカタログ販売には有利に働くと考えた。
・明治期のカタログは男性対象だったから、調理器具類は登場してこない。
・時代の欲望を通信販売という広告にしたからだ(中略)『ルームランナー』は通販販売という広告で販売したからヒットしたのだ。
・コピーの量が多くなるほど、広告は読んでもらえる確立が低くなる。コピーびっしりの新聞広告なんて、見ただけで読みたくない。
・読者の視線はつねに上の記事をただようわけだから、必ず目にとまる。記事スタイルだから、しぜんに読んでもらえる。※新聞広告10段の上の5段
・三種の神器(白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫)から3C(カラーテレビ、カー、クーラー)へと、ひと通りの宝物、いや必需品を買い揃え、ひと通りの買い替えも初体験した六〇~七〇年代は、買い物意識が感動という包装紙で包まれている20年間であった。
・街では入手しにくい服を販売したから、服のカタログ販売は定着した
・82年11月、やっと『通販生活』の創刊号を発行した。準備に2年間もかかってしまった理由は、「街では入手しにくい生活雑貨」の仕入に手こずったからだった。
・「街では入手しにくい商品」にこだわりつづけたことで、消費者に『通販生活』を商品情報誌として読んでくれているのだった。
・「補助装置では売れないよ。いっそ主暖房として売ってみたら」・・・・これが通販生活の神様が私に贈ってくれたヒントだった。※オイル内蔵型パネルヒーター(通称・デロンギヒーター)
・寝室に置いておくと、一ひと晩中ホテルに泊まっているような快適さ。※オイル内蔵型パネルヒーターの広告文
・ヒットした理由は、一にも二にも寝室用にしたからだった。※オイル内蔵型パネルヒーター(通称・デロンギヒーター)が
・使用価値は売り手が変形していい
・商品を売るということの真の意味は、中間に位置する「相対需要層」こと、欲望は存在するが顕在化していない層に働きかけることを意味する。
・陳列してあるだけでは使用価値がわかりにくい商品ほど、通販商品である
・使用価値のよしあしは、頭で判定するものではなくて、体を使って生理的に判定するものだった。
・商品は長期使用性で選ぶと売れるよ
・「バックの中に折りたたんでしまえる帽子。」
・突出していたのは滋賀県で、家電リサイクル法以前の00年3月からフロン回収・無害化を定めた条例をつくって実行していた。
・販売とは商品の使用価値を伝える行為だ
・本における使用価値の伝達手段はいまのところ、次の6つくらいが考えられる。
(1)書評
(2)賞
(3)著者ブランド
(4)出版広告
(5)クチコミ
(6)書店POP
・そもそもその本を発想したのは担当編集者なのだから、その編集者が売り子にならないで、だれが売り子になれる?
※著者略歴
斎藤 駿(さいとうすすむ)
一九三五年、東京都生まれ。早稲田大学文学部露文科卒。出版社の編集者を経て、七六年に(株)カタログハウスの前身、日本ヘルスメーカーを設立。八二年に「通販生活」を創刊。
●書籍「なぜ通販で買うのですか」より
斎藤 駿 著
¥735
集英社 (2004年4月初版)
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