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本の健康診断をする方法
書籍「本をつくる者の心~造本40年(藤森 善貢 著)」より
本の健康診断をする簡単な方法があります。
それは本を平らにして背に近い部分をもってみることです。※背とは、書店の棚に置いてあったときに見えるタイトル部分のこと。つまり、本を綴じている部分を保護しているところ。
良くできている本は、しっかりした手ごたえを感じるものです。これらはだいたいにおいて及第点、七〇点を越えている。
また、悪い出来の本であれば、柔かくグニャグニャとした手ごたえを与えるものです。たとえば背中が乾かないうちに背貼りをして、表紙を着せちゃって、そのうちにグチャグチャになるという本が、だいたいその中に入る。
●書籍「本をつくる者の心~造本40年」より
藤森 善貢 著
¥2,100
日本エディタースクール出版部 (1986年10月初版)
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※藤森善貢氏とは、岩波書店で40年本作りに携わった方です。特に、広辞苑、日本古典文学大系など岩波書店を代表するような本づくりをした製作者。