井深 大 氏より(書籍「ものづくり魂」より)
このページは、書籍「ものづくり魂~この原点を忘れた企業は滅びる( 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・私が本田さんを高く評価する点は、大きくいってふたつあります。ひとつは、技術者としての志の高さというか、完璧なエンジンづくりを目指した姿勢です。もうひとつは、会社のことだけでなく、広くの世の中のことや、みんなが上手に幸せに暮らしていけることを常に考え、ほんとうの意味での「真理」を自分のできることで実行し、一生を貫いた存在だった、ということです。
・本田技研がなぜここまで伸びたかといえば、本田技研には伝統がなかったということがいえると思う。
・需要があるからつくるというのはメーカーではない。メーカーはパイオニアである以上は、あくまでも需要をつくり出すものである。だから未知にいどんでいるはずだ。未知な製品を大衆に聞いて歩いたって答えが出っこないではないか。
・知りたい欲求が簡単に満足させられると、好奇心もしぼんでしまう
・ずっと後になって、大宅さんも「モルモット企業だと言ったのは間違いだった」と言って下さいましたが、そのころの私は、この「モルモット企業論」をけっこうおもしろがって聞いていました。
・安くていい商品をつくるのが、技術者の責任
・アメリカの大学では、ファースト・リーディングといって、速読の教科があるのですが、二十六文字しかない文字をあれだけ組み合わせてありますから、パッと意味を読みとるのは困難なんですよ。そこへいくと日本語は漢字だけスキャンしていけば、だいたい意味はわかる。
●書籍「ものづくり魂~この原点を忘れた企業は滅びる」より
井深 大 著
柳下 要司郎 編集
サンマーク出版 (2005年9月初版)
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