谷崎 潤一郎 氏より (書籍「文章読本」より)
このページは、書籍「文章読本(谷崎 潤一郎 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・文章を綴る場合に、まずその文句を実際に声を出して暗誦し、それがすらすらと云えるかどうかを試してみることが必要
・日本語には明確な文法がありませんから、従ってそれを習得するのが甚だ困難なわけであります。
・感覚を研くにはどうすればよいかと云うと、出来るだけ多くのものを、繰り返して読むこと
・総じて感覚と云うものは、何度も繰り返して感じるうちに鋭敏になる
・同じ酒好きの仲間でも、甘口を好む者と、辛口を好む者とがある。さように文章道においても、和文脈を好む人と、漢文脈を好む人に大別される
・文章のコツは「言葉や文字で表現出来ることと出来ないこととの限界を知り、その限界内に止まること」
・文章の上で礼儀を保つにはいかにしたらよいかと云いますと、
一 饒舌(じょうぜつ)を慎むこと
二 言葉使いを粗略にせぬこと
三 敬語や尊称を疎かにせぬこと
●書籍「文章読本」より
谷崎 潤一郎 著
中央公論社 (1996年2月初版)
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