美作 太郎 氏より(書籍『執筆・編集・校正・造本の仕方』より)
このページは、書籍『執筆・編集・校正・造本の仕方(美作 太郎 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・『文部省刊行物制作便覧』(文部省編、教育出版株式会社発行)
・依頼したい、印税または原稿料の条件について、将来つまらない疑義や誤解を生じないだけの、ちゃんとした取りきめが、依頼と同時になされて然るべきである。
・印税についてはその率、支払い方法と支払い期日、原稿料についてはその額と支払い方法および期日が取りきめられる。
・判型の決定
A5判 一四八×二一〇
学術書、教科書等、堅い、どっしりとした内容のものに適する。
・書き込みを必要とするような教科書や学術論文の類は、天か地をできるだけたっぷりあけるのが読者に親切だろう。
・字形が似ているために、つい見違えることがある。たとえば、万と方 上と土 世と冊 亨と亭 人と入 今と令 任と仕 代と伐 伴と件 便と使 侍と待 仲と伸 侮と悔 侵と浸 侯と候 傅と博 他と地と池 做と倣 児と見 兎と免 全と金 両と雨 回と同 滅と減 別と列 到と倒 刊と刑 制と判 力と刀 巧と切 加と如 助と肋 幣と弊 午と牛 千と干と于 卯と卵 厄と危 叉と又 子と干 左と在 合と令 名と各 因と困 国と団 土と士 城と域 壌と壊 基と墓 埋と理 宣と宜 貧と貪 堅と竪 大と犬 奪と奮 太と大 失と矢 妨と防 姓と性 娘と狼 存と有 孤と狐 宇と字 官と宮 審と番 蓄と畜 寒と塞 客と容 対と討 巨と臣 己と巴と巳 師と帥 平と半 幻と幼 弔と吊 心と必 態と熊 恕と怒 感と惑 惰と隋 悩と脳 思と恩 快と怏 憶と臆 戴と載 手と年 析と折 抱と拘 挟と狭 技と枝 拾と捨 捐と損 接と按 友と反 改と攻と政 収と牧 放と故 斤と斥 旅と族 施と旋 日と月 日と曰 旦と且 旬と句 普と晋 書と畫 木と水 木と本 末と未 村と林 東と束 松と杉 栽と裁 梢と稍 欧と歌 ��比と北 氏と民 水と氷と永 活と治 炎と災 爪と瓜 王と玉 田と由 田と出 當と常 白と自 眠と眼 衆と象 盲と育 短と矩 知と和 石と右 社と祉 祝と視 科と料 端と瑞 競と兢 薄と簿 糸と系 紛と粉 終と給と絡 緑と縁 綱と網と鋼 織と識 績と続 紀と記 続と読 考と老 與と興 般と船 若と苦 荻と萩 藉と籍 衝と衛 複と復 詳と評 説と設 議と儀 診と珍 誠と試 諸と緒 輸と輪 賃と貨と貸 貿と賀 売と買 貝と具 責と貴 販と敗 車と東 輸と輪 逐と遂 遺と遣 追と迫 都と部 険と倹 酒と洒 釘と針 開と閉 陳と陣 雑と離と難 零と雰 雲と雪 頂と項と頃 鳥と烏 黙と點
・原価構成要素には、固定的なものと可変的なものとの二つがある。前者は発行部数が増えようと減ろうと、一部当たりについて殆んど伸縮できない固定性をもって必要とされるもので、編集費中の印税、用紙、製本、印刷費のようなものである。後者は発行部数が多ければそれだけ一部当たりにかかって来る負担が小さくなるもので、編集費中の原稿料、印刷整版費の一部、宣伝費、業務費等がこれに属する。したがって、この可変的な基礎数字が原価の中で占める割合が大きければ、部数がふえるにつれて定価もまた低廉になり、出版業者の利潤も多くなる理屈である
・現代は宣伝の世の中である
・出版物の原価計算は、商業出版と非商業出版とに分れ、前者はさらに書籍と雑誌に分れられるが、詳しく述べれば、書籍のうちでも、比較的少数の読者を対象とした、固い専門書と、多数の読者をもつ小説や娯楽書、さらに大衆層への普及を狙った文庫本などの場合とでは、採算のとり方が異なるし、同様に雑誌の場合でも、専門誌、大衆誌、婦人雑誌、子供雑誌などはそれぞれ独自の採算によって経営されている。
●書籍『執筆・編集・校正・造本の仕方』より
美作 太郎 著
ダイヤモンド社 (1951年9月初版)
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