山口 瞳 氏(書籍『わたしの読書作法』より)
このページは、書籍『わたしの読書作法(山口 瞳 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・有吉佐和子さんは、一日に八時間読書すると言われたことがある。残りの八時間ずつが仕事と睡眠である。それを続けてこられた。いまは、この読書の八時間のなかに体操と水泳が入ってきているようだ。
・井上ひさしさんは、読書家として有名であり、古本屋に支払う金額が一ヵ月に二百万円になるという話を聞いた。五木寛之さんは、読むのが早くて、一日に四冊か五冊の本を読むという。
・私は、編集者というのは「他人のファインプレーを探す職業」だと書いたことがある。また、編集者の仕事は「作家を激励すること」だと思っている。(中略)二十年以上も物を書く仕事をしていると、作家を激励するのではなく萎縮させてしまう編集者がいかに多いかということに驚かされる。その点で、私は、まことに幸運だった。
・私は自分の子供に教育めいたことは何も言わなかった。ただひとつ「常に乱読せよ」とだけ言った。子供は、勝手にそこから学び、選び、自分の人生をつくるのである。
●書籍『わたしの読書作法』より
山口 瞳 著
河出書房新社 (2004年9月初版)
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