加藤 貞顕 氏(セミナー『売れる企画はここが違う』より)
このページは、セミナー『売れる企画はここが違う(加藤 貞顕 氏、株式会社ダイヤモンド社 書籍編集局 第三編集部)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・代表作品
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
岩崎 夏海 著
『スタバではグランデを買え!~価格と生活の経済学』
吉本 佳生 著 など
●レジュメ
1、これまでつくった本から考える
2、ベストセラーのつくり方
3、電子書籍をつくってみて
4、出版の明日はどっちだ?
●これまでつくった本から考える
1、『英語耳~発音ができるとリスニングができる』
松澤 喜好 著
アスキー (2004年9月発売) 35万部
※アマゾンで詳細を見る→http://www.amazon.co.jp/dp/4756145272/
【1%の法則】
本の部数はマーケットに依存する。つまり、その本の市場(マーケット)の1%が最大部数になる。常に1%の法則で考える。
a、マーケットのサイズを明確にする。要は、具体的な数字を出す。
b、書棚の傾向を見る。全体を見たら「地味な本」が多かった。そこで差別化をはかった。
2、『投資信託にだまされるな!~本当に正しい投信の使い方』
竹川 美奈子 著
ダイヤモンド社 (2007年4月発売) 20万部
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・意識したことは「難しいことをやさしく」。理由は、投資の世界は難しいことが多いから。
・タイトルでキャッチーなことを言って、サブタイトルでまっとうなことを言う。
・タイトルとサブタイトルはSEOを意識したりする。つまり、検索キーワードを意識する。
この本では、タイトルに「投資信託」と使っているけど、サブサイトルには「投信」を使っている。
3、『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?~あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方著』
藤沢 数希 著
ダイヤモンド社 (2006年12月発売) 2.5万部
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・著者をブログから見つけた。
・ブログを本にするときには、ブログにはない付加価値を。
・投資の棚を見た。その際、“色”を見る。何色が多いか見たところ、「クリーム色」が多かった。おそらく『金持ち父さん』の影響。その書棚で浮き上がるようにする。
4、『マイ・ドリーム~バラク・オバマ自伝』
バラク・オバマ 著
木内 裕也 翻訳
白倉 三紀子 翻訳
ダイヤモンド社 (2007年12月発売) 5万部
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5、『スタバではグランデを買え!~価格と生活の経済学』
吉本 佳生 著
ダイヤモンド社 (2007年9月発売) 約27万部
※アマゾンで詳細を見る→http://www.amazon.co.jp/dp/4478002290/
・本は読まないで買う。つまり、タイトルとデザインで8割は決まる。(新刊時)
・違和感や意外性があるか
・その団体や企業からクレームがこないか弁護士に事前に相談する。「スタバ」での装丁でも相談した。
・タイトルをつける際の5ポイント
1、わかりやすさ
2、意外性
3、おもしろい
4、おしゃれ
5、謎
6、『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
岩崎 夏海 著
ダイヤモンド社 (2009年12月発売) 約53万部 ←正味の数
※アマゾンで詳細を見る→http://www.amazon.co.jp/dp/4478012032/
・みんなハウツーにあきていた。恐らく2007年がピーク
・本質的な題材をわかりやすくインパクトのある形で投入
・著者にアプローチする際、連絡先が書いてなくてはてなブックーマークで連絡した。
・ドラッカーの本というと、年配者や経営者が読んでいるものだった。これを高校生や女子、若い人たちに読んでもらいたかった。
・装丁も“萌え”となりすぎないギリギリの範囲でつくってもらった。
・PRは新聞広告に加えて、ツイッターやユーチュ-ブなどを活用→口コミのパワー
・ビジネス書の棚に明らかに違和感がある
・書店さんが面白がってならべてくれた
・ネットは熱が下がるのが早いので。消えかけたところで新しいネタを投入していく。火にマキを組んでいく感覚。
・ストーリー(物語)の力は強い
・ドラッカー関連書も50万部増刷。
ベストセラーの条件
その時代にあったもので、
みんながほしがっているもので、
でもみんな気づいていないものを、
顧客によりそったかたちで、
インパクトのある売り方をする!
・自分の興味と社会の興味がクロスしたところで勝負する
●電子書籍をつくってみて
2010年4月から3冊出した。有料2、無料1
やったこと
1、Webサイトの作成
2、ツイッター
3、ユーチューブ
4、プレスリリース
電子書籍はPRのやり方が変わってくる。
●出版の明日はどっちだ?
・編集はますます求められる。
テクノロジー
デザイン
ライフスタイル
の3つがキーワードになる。略で“TDL”
●セミナー『売れる企画はここが違う』より
副題:読者層の調査から発売日の設定、類書の売れ行き、ベストセラーの条件など
講師:加藤 貞顕 氏(株式会社ダイヤモンド社 書籍編集局 第三編集部)
開催日:2010年5月20日(木)
主催:一般社団法人日本編集制作協会
第五期編集技術講座「基礎から学ぶ編集教室」
※日本編集制作協会のサイトはコチラから