扇谷 正造 氏(書籍『現代ジャーナリズム入門』より)
このページは、書籍『現代ジャーナリズム入門(扇谷 正造 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・足で調べて、頭で書け
-----「頭で歩いて足で書いた」とき、しばしば裁判沙汰になる
・正確なニュースを生み出すには、三つのことが不可欠である。確認、確認、確認……なんなら、もう一つオマケに“確認”してもよい。
・ニュースとは新鮮な驚き
・キャトリッジ氏の言葉を要約すると、つぎの如くなる。
1 読者の心の中にある疑問をひき出し、
2 自分の納得した上で
3 読者にわかり易い言葉で説明する
・3という数字を大事に考えたい。何かにあることを解説したいと思ったら、その各々は、等価値でないとして、とにかくこの問題のポイントは三つということにしぼってしまうことである。これから知ろうとする事柄が、一つか二つでは物足りない。といっても五つとなると、うけとめかねる、という気持になる。
・短文、短文、短文-----のつみ重ね。
・あらゆる記事を人間臭くせよ。
・読者の生活感覚を大切にせよ。
・時間があったら提出する前に、原稿を声を出して読んでみるがよい。
・いつも、なにほどかのユーモアをたたえること。
・人を感動させるには二千人とか三千人とかの人を相手にしようとしないで、たったひとりのだれかを頭に描いてしゃべるということがそのコツであります。(中略)ひとりの平均的読者像を、一応頭に浮かべ、その読者に対して、ささやくような言い方・書き方、これからのジャーナリズムではないか、こういうふうに考えます。
・インタビューの秘訣は、まず、相手の警戒心を解くということである。
・文章のまとめ方
(1)書く前にまずメモをつけること。
(2)5W1Hを吟味してみること。
(3)相手は個人か、一般大衆か。個人でにその個人は、自分の先輩か、後輩か。同僚ならば、その間柄。親しいか、それほどでもないか。その点をまずハッキリさせておくこと。
(4)メモを中心に、文章の構成にとりかかるのだが、それには、ごく大ざっぱにいって、三つの部分にまとめてみる。
(5)メモを見ながら、原稿をまず頭の中で書いてみる。
(6)言葉を、えらび、吟味すること。
(7)まず、書きやすいところから書いてゆく。
(8)文章は短文の積み重ねを原則とする。
(9)句読点を、ちゃんとうつこと。
(10)読み返せ。書き終えたら、出す前に、必ず読み返せ。
(11)相手の立場になって、まず、これでわかるかしら、別な意味に、あるいは反対の意味にとれないかしら、脱字、誤字、脱字はないか、失礼にあたらないかなどを検討するのである。
(12)感情に激して書いた手紙は一日寝かせろ。
●書籍『現代ジャーナリズム入門』より
扇谷 正造 著
角川書店 (1984年9月初版)
※amazonで詳細を見る