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クリス・アンダーソン 氏(書籍『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』より)

このページは、書籍『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略( 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・デンマークにあるスポーツジムは、会員が少なくても週に一回来店すれば、会費が無料になるプログラムを実施している。だが一週間に一度も来店しなければ、その月の会費を全額納めなければならない。その心理効果は絶大だ。


・人間はものが潤沢なことよりも、希少なことを理解しやすいようにできている。なぜなら私たちは生存のために、脅威や危険に過度に反応するように進化してきたからだ。


・たいていの商取引にはよい面と悪い面があるが、何かが無料!になると、わたしたちは悪い面を忘れさり、無料!であることに感動して、提供されているものを実際よりずっと価値あるものと思ってしまう。なぜだろう。それは人間が失うことを本質的に恐れるからではないかと思う。無料!のほんとうの魅力は、恐れと結びついている。無料!のものを選べて、目に見えて何かを失うという心配はない(なにしろ無料なのだ)。ところが、無料でないものを選ぶと、まずい選択をしたかもしれないという危険性がどうしても残る。だから、どちらにするかと言われれば、無料のほうを選ぶ。
※ダン・アリエリー 書籍『予想どおりに不合理』(早川書房、熊谷淳子訳)


・アメリカでオンラインによる靴販売をおこなうザッポスは、さらに先を行っている。顧客への送料が無料なだけでなく、顧客から返品するときも無料としたのだ。(中略)驚くことにザッポスが顧客に望むのは、自宅で試すために大量に靴をとり寄せることだ、気に入った靴があれば買って、残りは返品し、買うものの代金だけを支払えばよい。配送コストは靴の価格に組み込まれているので、激安価格ではないが、多くの消費者はその便利さに免じてその価格を支払っている。


・どうして医療ソフトウェアがタダになるのか?(中略)

通常5万ドルはする。なぜ同社は電子カルテシステムを無料で提供できるだろうか?

データを売るほうが、ソフトを売るより儲かる

研究データからの収入


・グーグルは今後大きな市場を獲得するために、現在の収入をあきらめている


・どうしてグーグルではフリーがあたりまえなのだろう。なぜなら、それが最大の市場にリーチして、大量の顧客をつかまえる最良の方法だからだ。シュミットはこれをグーグルの「最大化戦略」と呼び、そのような戦略が情報市場の特徴になるだろうと考えている。


・ソニー製品のレビューのとなりにソニーの広告を置くのだ。そして読者はそれを喜ぶ。関連性こそ大切なのだ。


・どうして教科書がタダになるのか?(中略)

たとえば、ある学生は、オンラインで教科書全部を読みたくはないが、中間テスト対策に数章分をMP3形式で買うかもしれない。

 * デジタルブック(オンライン) ・・・・・・・・・・・・ 無料

 * 印刷本(モノクロ) ・・・・・・・・・・・・ $29.95

 * 印刷本(カラー) ・・・・・・・・・・・・ $59.95
  [オンデマンド印刷ならこれより安くなる]

 * 印刷可能なPDFファイル(テキスト全部) ・・・・・・・・・・・・ $19.95
  [印刷・製本はフェデックスのキンコーズで40ドルでできる]

 * 印刷可能なPDFファイル(1章分) ・・・・・・・・・・・・ $1.99

 * オーディオブック(MP3) ・・・・・・・・・・・・ $29.95

 * オーディオチャプター(MP3) ・・・・・・・・・・・・ $2.99

 * オーディオサマリー(10分間) ・・・・・・・・・・・・ $0.99

 * eブック・リーダー(テキスト全部) ・・・・・・・・・・・・ $19.95

 * eブック・リーダー(1章分) ・・・・・・・・・・・・ $1.99

 * フラッシュカード(テキスト全部) ・・・・・・・・・・・・ $19.95

 * フラッシュカード(1章分) ・・・・・・・・・・・・ $0.99


・フリーはもっとも低コストでもっとも多くの人に作品を届けられる方法であり、試し読みが役目を果たすと、「上級」版を購入する人が出てくるだろう。本をアトムの形で持ちたいと望みつづけるかぎり、読者は紙の本に代金を支払いつづけるのだ。


・パリに住むフランスの数学者、アントワーヌ・クールノーは、のちに経済学の傑作ち評される著書『富の理論の数学的原理に関する研究』を出版した。


・時間を節約するためにお金を払う人がいる。リスクを下げるためにお金を払う人がいる。自分の好きなものにお金を払う人がいる。ステイタスにお金を払う人がいる。


・自分に合うフリーミアムのモデルを見つけよう

1.時間制限
2.機能制限
3.人数制限
4.顧客のタイプによる制限


●書籍『フリー〈無料〉からお金を生みだす新戦略』より
クリス・アンダーソン 著
小林弘人 監修
高橋則明 翻訳
日本放送出版協会 (2009年11月初版)
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