木村 康宏 氏 書籍『たちまち繁盛店!1日300人が行列する人気ラーメン店のつくり方』より
このページは、書籍『たちまち繁盛店!1日300人が行列する人気ラーメン店のつくり方』(木村 康宏 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・ビジネス理論に「ライフサイクル理論」というものがあります。これは、商品が生まれてから、その商品市場が大きくなり、ピークから衰えていく様をわかりやすい図で示したものです。(中略)
ラーメン業界のライフサイクル
導入期→成長期→成熟期→展開期→安定期
現在は展開期
・「味が良いから売れる」という大きな誤解(中略)
ビジネスマンのランチなら「提供までのスピード」がなければ来店してくれるはずがありません。学生なら「安さ」「ボリューム」、女性なら「入りやすさ」など、ラーメン店に来店する動機は「味」以外にあるのです。
つまり、来店決定要因=味+来店動機
(中略)
お客様は“味”だけを目当てに来店するわけではない!
・長所を伸ばすことが、業績アップのコツ
では、どうしたら業績が上がるのか?「なぜ、今のお客様が来店してくれるのか考えましょう」ということです。
・船井総研の創業者である船井幸雄は、「悪いところしか見えないのは三流、悪いところから見えて良いところも見えるのは二流、良いところがまず見えるのが一流、良いところしか見えないのが超一流」と言います。
・地域を知るために①(中略)
どんな人が多い地域か?
カップル 高齢者 子供 団体 その他 学生
肉体労働者 事務系労働者 女性
商圏人口は?
1~3万人 3~7万人 7~18万人 18~50万人
50万人以上 130万以上
どんな目的でここに来たのか?
就労・就学 レジャー 観光 目的来店 通りがかり
買い物 近隣住民
地域の人々は何を求めているか?
第5段階 自己実現欲求
第4段階 自我欲求
第3段階 社会的欲求
第2段階 安全欲求
第1段階 生存欲求
(マズローの欲求五段階説)
・繁盛するかどうかは、その店の「やり方」ではなく「あり方」で決まるのです。つまり、「何を出すか」よりも「どんな店であるか」ということが重要なのです。ラーメンの味も大切ですが、それは店の表現の大切な要素のひとつにすぎないのです。(中略)
コンセプトを作るときは、
①立地・ターゲット
②その条件で繁盛するキーワード
③メインコンセプトの順番で決めます。それを、商品、店、人のあり方、やり方に落とし込んでいくわけです。
・駅前の行列店が郊外に出店するという致命的なミス
立地によって客層が違う、客層が違えばニーズが違う(中略)
立地と客層の関係
【必要要素】
肉体系男性 ボリューム 敷居の低さ
事務系男性 ランチ こだわり
学生 ボリューム ブランド
女性 清潔感 雰囲気
カップル ボックス席 ブランド
家族 小上がり席 テーブル席
団体 小上がり席 テーブル席
高齢者 あっさりの味 ローチェア
子供 小上がり席 子供イス お子様ランチ 低回転率
1 駅前商店街型
2 住宅地帯
3 ロードサイト型
4 大規模商業地型
5 ビジネス立地型
6 飲食街型
7 生活道路郊外型
8 産業道路郊外型
※肉体系男性の場合、
ロードサイト型か飲食街型、産業道路郊外型が最も適している。
・繁盛店の接客はこんなにスゴイ!(中略)
岐阜県 「あきん亭」
入店時にお客様のお名前を聞き、呼ぶときには「木村さん」と名前で呼ぶ。オーダーのときも、「木村さん、今日は何にしましょう?」と、親しみを込めて接客をしている。そのためか大行列
・バツグンに効果的な季節商品投入手法
そんな「今だけ」という要素を上手に取り入れることができる季節商品は非常に魅力的な商品だといえます。(中略)
たとえば「春野菜」。春は野菜の価格が下がりますが、「4~5月限定 春野菜たっぷりの塩らーめん」という商品があったら、間違えなく売れ筋になります。
・「変わる怖さ」よりも「変わらない怖さ」(中略)
ダーウィンは『種の起源』の中で「最終的に生き残るのは環境に適応することができる種である」と記しています。これは、ビジネスの世界に当てはまるのです。
●書籍『たちまち繁盛店!1日300人が行列する人気ラーメン店のつくり方』より
木村 康宏 著
同文舘出版 (2008年6月初版)
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