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松下 幸之助 氏 書籍『社長になる人に知っておいてほしいこと』より

このページは、書籍『社長になる人に知っておいてほしいこと』(松下 幸之助 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・困難な仕事をやっていくと、その過程で必ず右するか左するかを悩むことがある。それは自分に確固たる“よりどころ”がないからである。

これは実は松下幸之助のものではありません。高橋荒太郎氏という人物によるものです。(中略)

常に松下幸之助を支え続けた、まさに“名補佐役”であり、また“大番頭”でもありました。 松下幸之助本人からも「松下電器の伝統の精神というものは、私以上に高橋さんがつくってくれた」という最大の賛辞を贈られたほどの人物でした。


・私が一貫して確固たる“よりどころ”としてきたものは、松下幸之助創業者の経営理念に基づく基本方針であった。ほかに類をみないこの基本方針こそ、松下電器発展の大きな要素であると確認したからである。


・無理に売るな。客の好むものも売るな。客のためになるものを売れ


・店先をにぎやかにせよ。元気よく立ち働け。活気する店に客を集まる。


・虚心坦懐に、自分というものをじっと見てみなければ分からない


・企業は存在することが社会にとって有益なのかどうかを世間大衆から問われていますが、それに答えるものが経営理念です。つまり、経営者はほかから問われると問われざるとにかかわらず、この会社は何のために存在しているのか、そしてこの会社をどういう方向に進め、どのような姿にしていくのかという企業の基本のあり方について、みずからに問い、みずから答えるものをもたなくてはならない。


・悩みもまた結構なもの

悩み、嘆きたくなることもある。その悩みを悩みとせず、かわしていくことができるかどうか。悩みごとがあるために知恵を授かる。悩みもまた結構なものだということに気づくことができるかどうか。


・経験によるカンを磨く

カンと科学。どちらによってもよくない。その二つを車の両輪のように使っていくべきではないか。


・知識と知恵は違う

知恵を磨こう。知恵をみずから会得し、高めていこう。惜しむことなく、お互いに知恵を出しあおう。(中略)

教えて教えられるものは知識である。教えて教えられないものは知恵である、知恵は自分で会得するよりしょうがない。会得するということは、体験によって、また道場において機会を得て、“あっ、これやな”と会得していく。それをずっと高めていく。


・人の長所を見る

社員には長所があれば短所もある。その長所を見るようにしているだろうか。誠心誠意、接しているだろうか。(中略)

私は人使いのコツがもしあるとするならば、誠心誠意ということを考えてその人と接していくほかないと思いますが、さらに具体的にいうと、その人の長所を多く見るということが大事やと思うんです。(中略)

長所ばかり見て、短所を見るということが薄いと、やはり失敗する場合もあります。だから、適当に短所にも気をつけないといかんのですけども、まあ四部六部でしょうかな。長所に六分、短所に四分、目のつく人なら、だいたい人は使えると思います。その反対の人は、人は使えないと、こういうように思いますね。


●書籍『社長になる人に知っておいてほしいこと』より
松下 幸之助 著
PHP総合研究所 編集
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