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書籍『装丁道場』(グラフィック社編集部 編集)より

このページは、書籍『装丁道場』(グラフィック社編集部 編集)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・寄藤文平氏


・帆足英理子氏


・櫻井浩氏


・「今、読まれる本にするには、大きく分けて二つの方法があると思うんです。一つは資料にするというやり方。内容に絡めて当事流行ったモノを写真で入れたりして、よくできた明治時代の資料としての『吾輩は猫である』だったら読んでもらえる可能性はあるなと。あともう一つは完全にリメイクしてしまうやり方。」

寄藤文平氏談


・広告に比べてブックデザインは制限が少ない

帆足英理子氏談


・店頭の目立ち方として、本が汚れているというのはイイかなと。(中略)猫はそんなのお構いなしに汚しちゃう。

長嶋りかこ氏談


・祖父江慎の特別解説(中略)

当事の出版業界の状況をざっくり説明すると、明治一〇年代は、まだ木版の刷り本のほうが多く出回っていた時代。二〇年代になると活字本が定着し始め、三〇年代は、各出版社が読みやすくするための本文活字のみルールを模索している時代です。で、四〇年代前後って、表記法についての論争が盛んな時代でした。


・漱石の作品は、春陽堂と大倉書店の二社が刊行していました。でも、漱石はへそ曲がりです。お金儲けに走る大手より、自分の作品を喜んでくれるところがいいやと、ある古書店に出版を持ちかけた。それが岩波書店です。でも町の古書店ですからお金がない。そこで漱石が「じゃあ装丁は自分でやるよ」と自ら手掛けたのが『こゝろ』です。この装丁が今の『漱石全集』にそのまま引き継がれています。


・デザインバーコード株式会社
※参考:http://www.d-barcode.com/


●書籍『装丁道場~28人がデザインする『吾輩は猫である』』より
グラフィック社編集部 編集
グラフィック社 (2010年7月初版)
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