岡本 士郎 氏 書籍『あたりまえだけどなかなかできない 集客のルール』より
このページは、書籍『あたりまえだけどなかなかできない 集客のルール』(岡本 士郎 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・遠くの店より隣の店
ある町に3件の蕎麦屋があった。1件が「日本で一番美味しい蕎麦屋」と看板を掲げたのを見て、2件目は「世界で一番美味しい蕎麦屋」と対抗した。3件目は「町内で一番美味しい蕎麦屋」と名乗り、この店が最も成功した------という笑い話があります。
・取扱注意!消費者アンケート(中略)
美味しい不味いという例のように、そもそも基準があいまいなものは、アンケート結果そのものの信頼性が低いのです。まず「美味しい」のなかには、すごく美味しい、他よりマシなどの段階があります。
・3行広告にはじまり、3行広告に終わる(中略)
西暦一九〇〇年、イギリスの探検家アーネスト・シャクルトンが、南極探検の隊員募集のため、ロンドンの新聞に掲載したと言われているものです。
冒険旅行の隊員求む。僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。絶えざる危険。生還の保障なし。成功の暁には名誉と賞賛を得る。
・グラフで印象を変える!(中略)
例えば、去年は一〇〇万人あたり3人の集客数だったお店が、今年は一〇〇万人あたり4人の集客数になったとします。これをもって「昨年対比33%もお客さまが増えている人気店!」とデータを読んで良いものかどうか------本当はダメですとね。これは誤差です。
しかし、このように、実際には数字のマジックとも言うべき「確かに数字は合っているが、ほとんど捏造に近い」という見せ方が存在するのです。
・シズル感を出す(中略)
ウナギ屋さんや焼き鳥屋さんが店頭で使っている団扇は、炭をあおっているだけではなく、道往く人に香りを送り込んで、食欲をそそらせる目的があるとも言えます。シズル感を強調した手法は、実は昔から行われているのですね。
・朝令暮改という言葉は、日本では「すぐに命令が変わってはっきりしない」という悪い意味に使いがちですが、ことわざの生まれた中国では、むしろ臨機応変に変化できるという良い意味にも使われているようです。
・足を止める仕掛けを作ろう!(中略)
ある喫茶店では、夏になるとショーウィンドウにテレビを出して、高校野球中継(映像だけ)を流していました。そしてその横に「店内でも見られます」という張り紙。これに立ち止まるんですね、道往く人が。そして、暑いから冷たいものでも飲みながらと、店内に吸い込まれていく。
・立ち読み客はサクラ!?(中略)
あるお店では、毎日先着10人に「マグロがこれでもか、と山盛りで数百円」のマグロ丼をサービスしています。もちろん利益など出ませんが、その代わりに開店前には毎日10人の行列ができます。(中略)安く食事を提供するあげるだけで、勝手に看板の役割を果たしてくれているのです。
・また来たいと思われるサービス(中略)
簡単な例では、カツ丼(お椀つき)とメニューに載せておき、お食事が済んだら「特別に」デザートを出してあげる。実はデザート分も原価計算にも入れていますし、厨房でははじめから用意していたのですが、お客さまにとってはサプライズというわけです。あらかじめカツ丼(お椀・デザートつき)としていては、この感動は演出できません。
・アフターは熱いうちに打て(中略)
契約直後のお客さまは、「本当にこの決断で良かったのかしら」と不安になるものです。だから、お礼かたがた手紙を出して、不明点や疑問点がないか聞いてあげましょう。商品の引渡し直後は、使い方が分からなくて難儀しているかもしれません。
・良い口コミを広めようとするな(中略)
良いことは1人に話し、悪いことは10人に話すと言われます。(中略)
良い口コミを広めようとするのではなく、悪い口コミが広まらないようにすることなのです。10人の良い口コミ源を作るより、1人の悪い口コミ源を押さえ込みましょう。
●書籍『あたりまえだけどなかなかできない 集客のルール』より
岡本 士郎 著
明日香出版社 (2007年8月初版)
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