林 秀彦 氏 書籍『短い文章の上手な書き方』より
このページは、書籍『短い文章の上手な書き方』(林 秀彦 著)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・文章とは一度著者の手を離れたとたん、完全に独立し、独り歩きをし、もうそこで著者とは縁が切れてしまうものなのである。後から間違いを直したり、軌道修正も出来ない。その意味で、人間の意思や心の伝達媒体として、最も弱い媒体が、文章表現なのである。(中略)一発勝負------。それが書き手と文章の関係である。
・「イッキに書いて、ヒツコク書き直す」ことが文章上達の近道
・『むかしむかし(いつ)ある所に(どこで)おじいさんとおばあさんが(誰が)仲よく住んで(なにを、どう)いました(した)』
と、これだけの文章にも、起承転結がある。
・カタカナ書きは意味を和らげ碗曲にする(中略)
ハリウッドを『聖林』と書くように、パリを『巴里』と書くように、外国語まで漢字翻訳をしていた。
・外国人には通用しない「・・・・・・」の使いかた(中略)
最初から最後までキチッと言い尽くすより、いくばくか心を残したり、相手にそれとなく解釈の自由を与えたりするのを、我々は国民性として好むのである。だからテンテンは、俳句の精神のようなもの
・人間は「考え」ずに「見て」いるのだ。見たということを、「理解」したことと錯覚を起こしているのだ。文章を書く能力の基礎は、その人が理解したことの積み重ねが生む力である。いくら視覚を刺激しても、ものを書くための能力を増やすことはできない。
・人を引きつけ、魅了する(中略)なぜか?それは、彼の「考えかた」が面白いからだ。考えかた、とは、つまり、内容である。
●書籍『短い文章の上手な書き方』より
林 秀彦 著
日本実業出版社 (1986年7月初版)
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