雑誌『中央公論 2010年 06月号』(中央公論新社 刊)より
このページは、雑誌『中央公論 2010年 06月号』(中央公論新社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
◆第三特集 活字メディアが消える日
●書籍の電子化は作家という職業をどう変えるか
作家 平野啓一郎
・僕が要因として大きいと思うのは教科書に電子書籍が導入されることです。原体験として電子書籍で読む読み方が刷り込まれてしまうので、そうなったときには紙の本で読むという感覚は完全に失われてしまうかもしれません。
・だいたい作家というのは、特に純文学の場合、社会不適応人間が世間に物申したいと思っているので、そういう人間が思っていることをそのまま書いたとところですんなり多くの人に受け入れられるはずがない。だからこそ、編集者は、世の中のぎりぎり「こいつの言っていることにも一理あるな」と思ってもらうにはどうすればいいのかを考えて、橋渡しをしなくちゃいけない。
●「グーグルベルグの時代」と本・読書の近未来形
宮下志朗 × 港 千尋
・港:印刷や紙、流通の費用が入っていませんから非常に安いんです。ところが、その記事というのが読んでも記憶に残らない。(中略)
一年ぐらいキンドルを使っている友人にも聞いてみたんですが、たしかに、記憶に残らないというんですね。
●雑誌『中央公論 2010年 06月号』より
中央公論新社 (2010/5/10)
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