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多湖 輝 氏 書籍『ビジネスの心理法則』(ごま書房 刊)より

このページは、書籍『ビジネスの心理法則』(多湖 輝 著、ごま書房 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・無意識的な優越感は、“おじぎ”の仕方一つにも表われる(中略)

眼を見つめながら挨拶をする人の心理のなかには、相手に対する警戒心と同時に、威圧感を与えようとする無意識の意図が働いているとみてよい


・握手で汗を感じたら、相手は不安定な状態にある(中略)たとえば、力強く握る人は、能動的で自信に溢れていることが多く、力のこもらない握手をする人は、無気力で、弱気な性格であるといった具合だ。


・坐り方の観察には、三つの要素がある(中略)一つは、坐るときその人が相手に対して取る「距離」、一つは、その人が相手に対してどの「方向」に坐るか、もう一つは、坐るときの「姿勢」である。


・部屋の奥に坐りたがる人は、権力志向が強い(中略)

人間は、眼が前方しかとらえられないようにできているので、つねに背後に不安を感じる。そこで、背後がまったく安全で有利な場所に席を取るのは、最上位の者ということになる。


・無表情は無感情ではなく、不満や反抗を知ってもらいたい欲求(中略)たとえば、上役に反抗的な社員が、わざと、この無表情をとることがある。


・腕組みをするのは、拒絶や拒否の心情を表わす姿勢(中略)

第一に、人間にとっていちばんだいじな内臓である心臓を被うという意味を持っている。つまり、相手から自己を守っているという(中略)


第二には、掌が見えないために、そこにいかなる武器を隠しているかもしれないという解釈ができよう。すなわち、相手を拒むとともに、必要とあらば攻撃に移ろうとする姿勢である。(中略)

しかし、最近の若者には、腕組みの新しい意味がもう一つ付け加えられているようだ。それは、自分に触れ、自分をいとおしむ、ナルシズム心理である。


・耳たぶを引っ張るのが癖の人にも、よく出会う。(中略)『ボディ・ランゲージ』(ジュリアス・ファスト著)によると、これは、相手の話をさえぎりたいとう欲求の表われなのだそうだ。


・「一瞬の沈黙」は、聞き手の注目をひく有効な手段である


・人が自分の考えや意思を相手に伝えるのは、相手との目の距離が三十~五十センチのあいだになったときが、もっともよく伝わるということなのです。そして、そのとき条件としては、いつもの半分の声で話すことである

※元NHKの鈴木健二氏の著書『心で語ろう』より


・“脱がせ屋”として有名なあるカメラマンは、その秘訣を問われると、「いや特別なことはありません。その女の子の美点を一ヵ所だけ、ほめてほめてほめ抜けばいい」(中略)


耳のうしろのように、思ってもみなかったところをほめられれば、それで自分の存在が一段拡大された気持ちになり、有頂天になってしまうのである。まさに、自己確認より、自己拡大の喜びのほうが大きいという典型例であろう。


・緊張をやらわげるには、その緊張状態を言葉に出して表現してしまうとよい(中略)おじけづいたときには、それを自分自身で認めよ


・それ「らしく」ふるまうことによって、しだいにそれ自体になっていく傾向がある(中略)

つまり、人間は、それ「らしく」ふるまっていると、自然にそれ自体になっていくという心理学上の原則によっているわけである。


・直接伝えられる情報よりも、、ふと耳にした情報のほうを信じやすく、また、それを他人に伝えたくなる(中略)ふと耳にした情報は、伝え手に伝える意思がないので、意図、動機はほとんど問題にされることはない。そのため、ふと耳にした情報は信じられやすく


●書籍『ビジネスの心理法則~人の“心の変化”を正確に読み、自分の意を巧みに伝える技術』より
多湖 輝 著
ごま書房 (1996年12月初版)
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