書籍『日本人の生活時間・2010~NHK国民生活時間調査』(NHK放送文化研究所 編集、NHK出版 刊)より
このページは、書籍『日本人の生活時間・2010~NHK国民生活時間調査』(NHK放送文化研究所 編集、NHK出版 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・人間の行動を大きく「拘束行動」「自由行動」「必需行動」の3つに分けている。(中略)
「仕事、学業、家事、社会参加など社会や家庭を維持向上させるための行動」を拘束行動と呼んでいる。
・通勤・通学(中略)
平日(行為者平均時間・往復)
通勤時間
東京圏 1時間37分
大阪圏 1時間28分
人口30万以上の市 1時間9分
人口10万以上の市 1時間5分
人口5万以上の市町村 1時間10分
人口5万未満の市町村 1時間3分
・自由行動(中略)
「レジャー活動」「マスメディア接触」「会話・交際」「休息」の4つに大別される。
・「趣味・娯楽・教養」の全員平均時間は、国民全体で平日25分・土曜43分・日曜49分である。男女年層別で、時間量が1時間を超えて多いのは、土曜・日曜の男女10代と、日曜の男20~40代で、特に日曜の男10代の全員平均時間は2時間に達している。逆に各曜日を通して時間量が少ないのは女40代
・各メディアの行為者率と時間量(平日・国民全体)
・必需行動
「個体を維持向上させるためjの必要不可欠性の高い行動(睡眠、食事、身のまわりの用事、療養、静養)」を必需行動とする。
・睡眠の時間量(平日・男女年層別)
男
10代 7:36
20代 7:18
30代 7:11
40代 6:43
50代 6:58
60代 7:26
70代以上 8:07
女
10代 7:38
20代 7:24
30代 7:00
40代 6:28
50代 6:45
60代 7:09
70代以上 7:46
・国民生活時間調査は、原則として“ながら”行動を認めており、各行動の時間量をすべて足し上げると24時間を超える場合がある。そこでわれわれは、「必需行動>拘束行動>自由行動」というルールを設け、(中略)このルールに則って再集計を行なっている。
・国民全体の1日に時間配分は、
必需行動 拘束行動 自由行動 その他・不明
平日 10時間03分 8時間36分 4時間48分 0時間33分
土曜 10時間39分 6時間22分 6時間24分 0時間35分
日曜 10時間58分 5時間11分 7時間15分 0時間36分
・テレビの時間量(平日・男女年層別 全員平均時間)
男
2010年
10代 1:50
20代 1:54
30代 2:03
40代 2:30
50代 3:02
60代 4:29
70代以上 5:39
女
2010年
10代 2:01
20代 2:33
30代 2:43
40代 3:26
50代 4:00
60代 4:39
70代以上 5:29
・夜間のテレビ視聴は減少傾向で、特に10時台後半ではっきり減少している。10時台はインターネットの行為者率のピークで、この時刻は雑誌・マンガ・本も増加している。
・各メディアの行為者率の変化(平日・国民全体)
テレビ
2005年 90
2010年 89 ↘
ラジオ
2005年 15
2010年 13 ↘
新聞
2005年 44
2010年 41 ↘
雑誌・マンガ・本
2005年 18
2010年 18
CD・テープ
2005年 9
2010年 8 ↘
ビデオ
2005年 8
2010年 11 ↗
インターネット
2005年 13
2010年 20 ↗
・NHKの『ラジオ深夜便』は深夜に落ち着いた番組を提供するというコンセプトが高齢者に受け入られ、高齢者に限ってだがラジオ視聴者が増加するきっかけとなった。
・1995年までのテレビ視聴の動向については、NHK放送文化研究所編『テレビ視聴の50年』(2003年、NHK出版)
・女性は「炊事・掃除・洗濯」で減少傾向(中略)
減少の理由の1つとして考えられるのは、「家電のさらなる進化」である。(中略)食器洗い乾燥機や乾燥機能付き洗濯機、さらには自動掃除機など、家事の負担を少しでも減らそうという商品開発に衰えはみえない。
・『労働経済白書』(厚生労働省・平成23年版)
※参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei_hakusho/hakusho/
・『平成22年版 働く女性の実情』
※参考:http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/11.html
・Benesse教育研究開発センター実施の「子育て生活基本調査」の報告書
※参考:http://benesse.jp/berd/center/open/report/kosodate/2011/hon/index.html
・60代以上のメディア接触の特徴(中略)
テレビ、新聞、ラジオ以外のメディアはあまり使われていない。
・睡眠時間の長期変化
(1)~社会のスピード化に伴って睡眠時間が減少(中略)
どの曜日も減少傾向であり、特に平日はこの50年で1時間も減少している。
●書籍『日本人の生活時間・2010~NHK国民生活時間調査』より
NHK放送文化研究所 編集
NHK出版 (2011年12月初版)
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