高田 誠 氏 書籍『P&G式伝える技術』(朝日新聞出版 刊)より
このページは、書籍『P&G式伝える技術』(高田 誠 著、朝日新聞出版 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・「3つにまとめる」のがP&Gのコミュニケーション(中略)
たとえば、自分が担当している新製品の販売状況を上司に報告する時。
1 今回の新製品の売上、販売量の推移は、ともに予定通りです。
2 商品の特徴がターゲットに明確に伝わっていると確認できています。
3 来週はリピート購入が始まりますので、来週が重要です。
・すべての書類は目的を明確にする1行から始まる(中略)調査であれば、 調査の目的です。具体的に、「まったく知らないことを探るのか」「仮説を確認するのか」など
・「目的」を明確にすることに、徹底して時間を使う
今回のプロジェクトの目的は?
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「新製品の目的は現行の商品を改良すること」
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(中略)「改良」とは何を良くするのか?
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「新製品の目的はスキンケア効果をより良くすること」
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「より良く」とは何を目指すのか?「スキンケア効果」とは何を指すのか?
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「新製品の目的は保湿効果を競合製品との違いが実感できるものにすること」
・イシュー(Issue)=論点・課題・問題点(中略)
イシューとは普通の英会話では、発行・出版などの意味に使う言葉です。しかし「イシュー」には別の意味があり、P&Gの会話では「イシュー」は「論点」「課題」の意味で使われます。
・P&Gで実践されているコミュニケーションの要帝、「すべてを3つにまとめる」「目的を明確にする」「イシューを明確にする」
・上司ではなく消費者がボス
・ホームページで発表されている、年間の消費者調査への投資は3億5000万ドルに上り、世界中のどの企業よりも大きな投資をしています。しかし、(中略)重要な事は、その投資を使って何をしているかということです。
・P&Gが170年もの間、存在できた理由の1つには、この「サステイナビリティ」に真摯に取り組んできたという点も挙げられます。「①企業としての経済に貢献し」、「②環境への対応を考慮し」、「③社会への問題解決へ寄与すること」。(中略)考え方を、古くから重要視し、実践し続けています。
・ノウハウを共有するためには、大切なことが3つあると考えています。まず、メンバーの一人ひとりが、どこで、どんな職位で何をやっているかということが、すべてのメンバーにとって明らかであることです。(中略)
2つめには、コミュニティ活動を活性化することに責任をもつマネジメントと担当者が必要です。(中略)
3つめは、メンバー同士が実際に顔を合わせる機会を設けること
・「自ら情報発信」「顔と名前を売り込む」「手柄を語る」
------日本人がグローバル企業で成功するためにやるべき3つのこと
・会社で認められるための秘訣は、『あの人といえばあれ』という、1つの特徴のある実績を残すことだ
・なぜ一番を目指すことが重要なのでしょう。(中略)常に一番を目指すのは、それが社員の大きなモチベーションになるからです。(中略)社員が同じ思いを共有して、「みんなで力をあわせて頑張る」理由を明示することができるわけです。(中略)
また、結果としてマーケットで一番になれば、それは多くの消費者の支持を受ける最も強いブランドになったということでもあり、マーケットでの影響力を持つことができるため、その後のビジネスのためにさらなるメリットを獲得することにもなります。
●書籍『P&G式伝える技術~徹底する力―コミュニケーションが170年の成長を支える』より
高田 誠 著
朝日新聞出版 (2011年1月初版)
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