武井 一巳 氏 書籍『アップル vs アマゾン vs グーグル』(毎日コミュニケーションズ 刊)より
このページは、書籍『アップル vs アマゾン vs グーグル~電子書籍、そしてその「次」をめぐる戦い』(武井 一巳 著、毎日コミュニケーションズ 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・グーグルブック検索では、すでに700万冊の書籍がスキャンされ、デジタルデータ化されているという。
・アマゾンに用意されている電子書籍は、10年4月現在で50万冊を超えたとも発表されている。
・グーグルはブック検索のために、すでに1000万冊を超えるデジタルデータをそろえ、さらにこれらの書籍の一部を「グーグル・エディション」というウェブストアでオンライン販売する予定だ、と発表している。
・2009年12月25日------この日は、出版界が大きく変わる節目となった日として、後々まで語り継がれるだろう。アマゾンでの書籍販売で、電子書籍が紙の本の売り上げを上回った日である。
・キンドルは、読書端末を選ばないのだ。本体でもパソコンでも、あるいはアイフォーンやアイパッドでも同じ本を継続して読み進められるのである。
・実はキンドルで電子書籍を購入するユーザーは、紙の書籍の購入率も高いという調査結果が出ているのである。(中略)電子書籍で出ていないほかの紙の書籍も購入するのである。
・70パーセントルールは、これまでのアマゾンのデジタル出版契約の条件に加え、次のような新たな条件が加えられている。
●70パーセントのロイヤリティを設定するためには、販売価格が2・99ドル上で9・99ドル以下でなければならない
・マイクロソフトも、オフィス2010(Office 2010)でクラウドを取り入れ、ワードやエクセルをブラウザでアクセスして利用できる機能を持たせている
・アマゾンはオンライン書店、あるいは物販サイトとして有名だが、実はクラウド・ベンダーであることは一般的にはあまり知られていない。クラウド・ベンダーとは、クラウド・コンピューティングを実現するためのシステムやサービスを提供する企業(中略)
06年3月に「アマゾン3S」と「アマゾンEC2」の2つのサービスを発表・稼働させ、現在のクラウド・コンピューティングの先駆けともなったのである。
・クラウド分野で忘れてはならない企業がある。セールスフォース・ドットコムだ。
・クラウド・コンピューティングとは、インターネット経由でサービスを提供する形態のことを指す。(中略)PCにインストールせずにブラウザから利用できるウェブアプリケーションのこと
・3社に共通しているのは、ハードやソフト、あるいはサービスではない。いかに膨大なコンテンツを集め、これをプラットフォーム上で販売していくか、そのシステムなのである。コンテンツこそが、新しいビジネスとなるのだ。
・グーグル・ブック検索と、このグーグル・エディションとはまったくの別物である。ブック検索は、著作権保護期間の切れた書籍を全文無料で閲覧できるようにしたサービスだが、グーグル・エディションのほうは電子書籍などのコンテンツを購入する、いわばオンラインマーケットとも言えるもの。
・グーグル・エディションでは、すでに400万冊もの電子書籍を用意していると言われている。(中略)400万冊という数字は文字通り桁違いに大きな数である。
・圧倒的な品ぞろえと、コンテンツ提供者への配慮、さらには利用する端末を選ばないクラウド型という仕様によって、グーグル・エディションは今後の電子書籍市場を圧巻しようとしているのである。
・電子書籍を普及させるためには、3つの要素が必要になる。電子書籍、つまりコンテンツの充実、電子書籍を読むためのブックリーダーの普及、そして電子書籍を流通させるためのプラットフォームの展開だ。
●書籍『アップル vs アマゾン vs グーグル~電子書籍、そしてその「次」をめぐる戦い』より
武井 一巳 著
毎日コミュニケーションズ (2010年8月初版)
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