書籍『出版界はどうなるのか~ここ10年の構造変化を検証する』(出版教育研究所 編集、日本エディタースクール出版部 刊)より
このページは、書籍『出版界はどうなるのか~ここ10年の構造変化を検証する』(出版教育研究所 編集、日本エディタースクール出版部 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・出版業などの付加価値額の比率
現金給与 原材料 付加価値額
出版業 16.2% 43.8% 53.2%
印刷業 20.8% 50.3% 44.6%
製版業 33.6% 30.9% 62.8%
製本業 37.8% 26.0% 67.8%
・出版広告
広告には、雑誌に掲載される広告(入り広)と、出版物の宣伝のために出版社が広告主となって掲載する広告(出し広)がある。
・出版界では業界に利点をもたらしてきたはずの「再販制度」と「委託制度」が、需給関係は崩れた状況の中で、業界の構造改革を結果的に阻害する要因として働くことになった。
・印刷産業の従業員数
印刷業 製版業 製本業
1990年 367,106 62,036 27,379
1991年 369,421 64,353 27,314
1992年 370,402 62,790 26,957
1993年 375,200 61,349 27,261
1994年 362,080 59,904 26,800
1995年 364,768 57,770 26,982
1996年 358,519 55,879 26,774
1997年 355,170 53,210 26,496
1998年 362,170 55,327 27,515
1999年 343,467 51,461 26,146
※一部のみ抜粋
・出版物の生産技術には印刷、製版、製本の三つがある
・世界の紙・板紙生産の伸び(年平均%)
国名 1980年代(1980-90) 1990年代(1990-99)
米国 2.3 2.3
(中略)
日本 4.5 1.0
・生き残るリアル書店の3つのタイプ(中略)
1つ目は、広大な売場面積を背景に幅広い顧客を遠方からでも集めることができ、どのような本でも在庫してあるという超大型書店で「ショーウィンドウ型書店」とも呼べるものである。
2つ目は、限られた売場スペースを有効に活用するために、あらゆる顧客を対象とせず、むしろ対象顧客の絞り込みを図り、狙った読者に対して特定ジャンルの商品を充実させて提供し、客単価アップを目指す「特定ジャンル特化型専門書店」である。
3つ目は、読者の距離的利便性を重視し読者の住居近隣に位置し、読者の当座の要求に応えることができ、とりあえず必要なジャンル、商品群で構成された「最寄り型コンビニ書店」である。
・公共図書館職員は全国で約1万5千人、そのうち約8千人が司書有資格者である。いっぽう大学や短大で、あるいは司書講習で司書資格を取得する人は年間で1万人程度になる。(中略)大きく見積もっても2万人しかいない職場に、毎年1万人の予備軍が生まれる(中略)供給過剰
・出版界では、今までに大きく三つの危機があったと思います。最初に電波の危機があって、テレビ・ラジオが今までの出版に取り替わるのではないかと言われた時代があります。その次に、(中略)CD-ROMマガジンというのがありました。(中略)そのあとにインターネット・メディアの登場です。
・日本における編集プロダクションの唯一の団体として「日本編集制作会社協会」(AJEC)があります。(中略)会員各社に対して編集制作業の経営実態に関するアンケート調査を実施し,その結果を毎回『編集制作業・経営白書』としてまとめています。その最新版『経営白書2001』(2001年7月発行)によれば,今日の編集制作業の経営実態は,以下のようであると記されています。
●書籍『出版界はどうなるのか~ここ10年の構造変化を検証する』より
出版教育研究所 編集
日本エディタースクール出版部 (2002年1月初版)
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