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米ネット書店の売上シェアが拡大している理由
米国出版市場における書籍の販売ルート別、フォーマット別の売上シェア等の調査結果(2012年度版)を、出版市場調査会社Bowker社の「Publishers Weekly」が発表しました。
日本書籍出版協会が発行する、「出版広報 2013年9月号」によると、米ネット書店の売上シェアが拡大している理由をこう分析しています。同紙よりご紹介したいと思います。
出版広報 2013年9月号 (日本書籍出版協会 発行)より
電子書籍は部数ベースで見ると、2012年には全体の22%(前年比+14%)を占めるまでに急成長しており、全体の売上げ部数の27%を占めるハードカバーに早くも追いつく勢いである。
一方、米国出版市場における書籍販売ルートのシェアでは、オンライン書店部門が金額ベースでも販売部数ベースでも市場全体の40%以上を占めており、米国内の大手チェーン書店部門(金額ベース19%、販売部数ベース15%)に大差をつける格好となった。
報告によれば、オンライン販売のシェアが拡大した理由は、電子書籍のオンライン書店での購入が増えたことにより、同じく紙の書籍もオンライン書店で購入する読者が増加したからであり、その影響で大手チェーン書店での売上げ部数・金額が共に縮小したのではないかとみている。
また、米アマゾン社が2012年の米国出版市場(紙・電子)の売上げ全体の31%(前年比+5%)を占めており、米国内最大の書店になっていることからも、米国の消費者のオンライン書店経由での購入モデルがほぼ定着したのではないかとみられている。
米国出版市場 フォーマット別売上げシェア2012年