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本による町興しが、日本各地で行われている
世界中の書籍愛好家の間で有名な街といえば、英国ウェールズにある古書店街「ヘイ・オン・ワイ」。ウィキペディアによると、1960年代から形成され、30軒以上の古書店が立ち並ぶ街。古書を核とした地域おこしの先駆的事例であり、今では「古書の聖地」として言われています。
そんな「ヘイ・オン・ワイ」のような街が日本にもあります。書籍『図書館が街を創る。 「武雄市図書館」という挑戦』楽園計画 著、ネコ・パブリッシングより紹介したいと思います。
長野県 伊那市 高遠町
“日本のヘイ・オン・ワイ”を目指して歩みを進める。
2009年から2年にわたり開催された「高遠ブックフェステバル」。(中略)中心となって推し進めたのは、東京・西荻窪でブックカフェを経営していた斉木博司と、フリーラオターの北尾トロ。
福島県 南会津群 只見町
1994年の1月某日、日本経済新聞の朝刊に“過程の古本や中古CD、雑木材と交換します”という記事が大きく掲載された。同日、朝日新聞の夕刊も同様の記事を掲載。(中略)
交換する森は山の斜面の雑木林。家を立てることはおろか、キャンプをすることも常識的には難しい。だがしかし、本やCDを低下の10%で評価し、1750円につき森1坪と交換できるという。“本と森の交換”事業は成功を収める。(中略)
「目先の利益ではなく、森のオーナーとなってゆっくり森を育てる喜びを知ってほしいと思っています」
※世津耕一 氏談
販売できない状態の本は別棟のコンテナを本棚に作り替え、入場料500円で好きな本をお持ち帰りできるという「たもかく只本館」なども誕生させた。(中略)
本のダンボール、蔵書は176万冊に達し、古書店としては桁外れの規模を保ち続けている。
山形県 東置賜郡 川西町
自他ともに認める遅筆の作家だった、故・井上ひさし。独特のユーモアを込めて、自ら“遅筆堂”の号を名乗った。(中略)蔵書約22万冊はすべて、井上から寄贈されたもの。作家が執筆にあたって買いそろえた資料だ。
群馬県 甘楽郡 南牧村
深刻な過疎化が進む山あいの村。そこに、およそ1,000冊の書籍をベースに、地域活性化の拠点となる図書館を創ろうというプロジェクトが舞い降りた。1,000冊の蔵書の主は、故・筑紫哲也氏。そして構想を立ち上げたのはひとりの主婦。(中略)神戸とみ子
●書籍『図書館が街を創る。 「武雄市図書館」という挑戦』より
楽園計画 著
ネコ・パブリッシング (2013年3月初版)
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