書籍『“やる気“のある子に育てる法 上巻』(D.ディンクメイヤー 著、G.マッケイ 著、PHP研究所 刊)より
このページは、書籍『“やる気“のある子に育てる法 上巻』(D.ディンクメイヤー 著、G.マッケイ 著、PHP研究所 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・男は女よりすぐれいる、大人は子供よりすぐれている、と信じこんでいる人々が想像以上に多いようです。
・感じたことをそのまま表現すること、これは差しつかえないどころか、大いに歓迎すべきことです。親が子供の感じたものを否定して無理に変えさせようとしたり、子供の感情を押しとどめ、抑制することを押しつけたりすると、子供は次第に意気消沈し、憤り、反逆するようになります。
・子供が学校から帰ると“学校は楽しかったの?”などと聞きますが、これは実は、親の願望にかなった行動をとっかかどうかをチェックする方法であるわけです。
・現代社会にあっては、母親の役割はしばしば間違って理解されています。母親自身も“良い”母親であるためには、家庭内のあらゆる事件に支配力を持ち、子供たちを常に支配できなくてはならない、と考えているケースが多いのです。そういう母親は、子供のしでかしたことすべての責任が自分にあると考え、子供の悪い言動のすべてが、自分の母親としての能力の反映であるかのように行動をとるのです。
・基本的にはその子のことを認めているけれども、今の行動については許せない、そういった意味合いは、叱り方や声の調子で言い表すことができるはずです。言動をした人間とのその行為とは、分けて考えるのです。そうすれば、おたがいに温かい気持ちで問題の処理ができるのです。
・子供の話に耳を傾ける技術(中略)
「さあ話してごらんなさい」と言い、子供の体に“触れる”方法、これは子供の感情を誘い出すと同時に、ごく自然に親の子供に対する受け入れと理解を示す良い方法です。(中略)
「スー、あなた心配事があるように見えるんだけど------お母さんに話してみない?」
「ジョン、あなた、何か心にひっかかていることがあるんじゃない------お母さんに話してみてくれない?」
・どんなとき子供はやる気を損なわれるか(中略)
一、高すぎる水準(中略)ピアノがかなり上手な子供には、ピアニストになることを期待するといった具合(中略)
二、兄弟姉妹と競争(中略)兄弟間の社会競争から、やる気を徹底的に損なわれてしまう例がかなり見られるのです。
三、所詮かなわぬ野望(中略)大それた野望を持つ子供たちの中には、たとえば球技がうまくできないという理由で、草野球やサッカーなどの遊びに加わろうともしない子供もいます。
・やる気にさせる方法(中略)
一、子供を評価し、ありのままの子供を受け入れなさい。(中略)すべての欠点を含めて、あるがままの子供を受けいれなくてならない(中略)
二、子供に自尊心を確立させ、自分には能力があると感じさせるような言葉を使いなさい。(中略)
「お母さん、見にいってとても楽しかったわ。あなたのお母さんであることが嬉しかったのよ」
「あなたがあそこに参加してたこと、精一杯プレーしてたことが嬉しかったわ」
「あなたの思っていたようにはうまくいかなかったようだけけど、でもとってもいい勉強の機会だったと思うのよ」(中略)
三、子供を信頼しなさい。そうすれば子供は自分自身に信念を持つことができるのです。(中略)
多くの場合、親は子供の過去の失敗を、頭から拭い去ってほしいものです。過去の失敗を数えたてるのではなく、親は子供に自分自身の能力を信じられるよう手を差し伸べなくてはなりません。(中略)
四、必ず成功が約束されている、そんな機会を作りなさい。成功するための計画を立てるとは、つまり水準を下げ、必ず成功できるようにすることを意味します。
・●やる気にさせる言葉(中略)
「あなたならできるわ」
●やる気を失わせる言葉
「あなたいつだって間違いをするんだから、気をつけるのよ」
・●やる気にさせる言葉
「あなたを信じているわ」
●やる気を失わせる言葉
「あなたができるかどうか、心配だわ」
・●やる気にさせる言葉
「とっても上手にできたわね」
●やる気を失わせる言葉
「もう少し上手にできないものかしら」
・●やる気にさせる言葉
「やってみてはじめて身につくのよ」
●やる気を失わせる言葉
「あなたにできるかしらねえ」
・子供に責任感を身につけさせる手助けをするための基本的なル-ルです。
一、子供がひとりでできることに、親が手を出すことを避ける(中略)
二、躾には時間をかける(中略)
三、頼みなさい。けっして命令してはいけません。(中略)
四、自然な理にかなった結果を経験させなさい。
●書籍『“やる気“のある子に育てる法 上巻』より
D.ディンクメイヤー 著
G.マッケイ 著
PHP研究所 (1980年5月初版)
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