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高野 肇 氏 書籍『貸本屋、古本屋、高野書店』(論創社 刊)より

このページは、書籍『貸本屋、古本屋、高野書店』(高野 肇 著、論創社 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・近代書店の最初の在り方が浮かんでくる。

高野

薬と書店は切り離せないですね。この目録でも神田末広町の青雲堂が書店でありながらも、登竜門という看板を掲げ、龍聖湯なる薬を売っていたことを示す引札を収録していますが。


・尾崎秀樹、宗武朝子編『日本の書店百年』(青英舎)を見ますと、日本社の脇阪要太郎と創元社の矢部良策の「薬と本は兼業だった明治半ばまでの大阪のしきたり」という対談があって、薬屋といえば本屋であり、本屋といえば薬屋であった時代が存在したと証言している。それは関西だけでなく、関東も同様だった


・貸本時代のことが近年になって、研究誌の『貸本マンガ史研究』(シナプス)や同研究会編・著の『貸本マンガRETURNS』(ポプラ社)が出て、以前よりはアウトラインがそれなにりつかめるようになりましたが、その全貌の解明はまだとても難しい。


・長谷川裕の『貸本屋のぼくはマンガに夢中だった』(草思社)のような回想録も出されてきている。でも貸本出版社の全体像は相変わらず茫洋としている。


・梶井純の『戦後の貸本文化』の中に、一九五五年の悪書追放運動で検挙された取次名が挙がっていました。


・貸本出版社と取次に関しては『全国出版物卸商業協同組合三〇年の歩み』(一九八一年)


・チリ紙交換による雑誌、書籍、印刷物などが建場(たてば)に集まり、その中から再利用できるものを仕分けし、古書市場へと出荷するシステムはまだ十分に機能していたわけですか。


高野

当時は建場と古本屋は切っても切れない関係で、(中略)ちくま文庫の伊藤昭久さんの『チリ交列伝』にも書かれているとおりです。


・高野

二〇一一年に出た日本古本通信社編『古本屋名簿』掲載の店もネット書店割合が多くなっているようです。


・高野

要するに店に客がこなくなってしまったからです。そうすると、売るだけでなく買い取りもなくなってしまう。(中略)我々の業界は売ることにもまして、買い取りが一番重要です。その需要がなくなってしまったということは店にとって致命的です。新陳代謝しなくなってしまう。


・高野

貸本屋から古本屋へ、古本屋から古書店へ、それから郷土資料専門店や目録販売という道筋をたどってここまできた


・『戦後の貸本文化』『東京古書組合五十年史』『神奈川古書ニュース』『貸本文化』などを読んで

●書籍『貸本屋、古本屋、高野書店』より
高野 肇 著
論創社 (2012年7月初版)
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