太田 龍樹 氏 書籍『すごい説得力~論理的に考え、わかりやすく伝える話し方』(三笠書房 刊)より
このページは、書籍『すごい説得力~論理的に考え、わかりやすく伝える話し方』(太田 龍樹 著、三笠書房 刊)から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・できる人は、必ず「主張+理由」で説明する(中略)
人は、「理由」を知りたがる生き物です。正当性の高い裏づけであるほど、理由としての価値は高まります。そのため、客観性のある統計や新聞記事、写真なども「理由」になりえます。
・(理由)を構成するときに大切になってくるのが、次の5つのカテゴリーから証拠を抽出することです。
①数字、統計、データ
②「たとえ話」
③第三者の証言・証拠
④自分の体験例、他業者の例
⑤映像
・主張>理由>具体例?念押し
PREP法
話を「自分のこと」として相手にイメージさせる
・最初の質問で、相手の「希望」や「好き嫌い」を尋ねるのは避けるべきです。
「○○にご興味はありますか?」
「○○はお好きですか?」
と質問して、「ない」「嫌い」といわれたら、スムーズに先を続けるのが非常に難しくなり、説得を始めることすらできません。
では、どのような質問がいいのでしょうか?
たとえば、
「○○を今まで使ったことがありますか?」
「○○に行ったことがありますか?」
というような「過去の事実や体験を聞く質問」がベストです。
・相手のホンネを引き出す「もしも質問」(中略)
「もしも~ならば・・・・・・」と質問を投げかけると、相手はこの提案を現実のものとして考え始めます。
・「もしも質問」でこんなことがわかる
この商品はいかがですか?
妻の了解がないと・・・・・・
もしも、奥様にご理解いただけたら?
実は予算が・・・・・・
「もしも~ならば・・・・・・」で相手の具体的な懸念・不安・障害を引き出せる
・話し下手な人の口を開かせるのに効果的な、2つの質問方法は紹介しましょう。
1つは「時系列方式」です。
もう1つは「優先順位方式」です。
①時系列方式
時間軸に沿って質問をしていくことです。(中略)
●「経緯をうかがいたいのですが」
●「はじめて購入された車は?」
●「どのようなきっかけで?」
②優先順位方式
相手が話しただろうと思われることを予測し、質問することで、相手から必要な情報を引き出し、話に道筋をつけていく方法です。(中略)
たとえば、PCを買った人に対して
※補足:性能について話したいと思っていれば、
× いくらですか?
○ どんな機能が?
・悪気はないのに相手を怒らせる、こんな質問
「最近流行のファッション、ご存知ですか?」
「ヨーロッパ旅行に行ったことがありますか?」(中略)
「○○とお店には行ったことがありますか?」(中略)
「今朝の日経の記事、読まれていますよね?」(中略)
こうした知識レベルや経験レベルを尋ねる質問には、十分注意しなければなりません。なぜなら、その知識を持っている人、経験がある人がこの質問をされると、バカにされたように受け取るかもしれないからです。(中略)恥をかかされたと感じる可能性があります。
・反論は6つのパターンに分類できます。これを知っておくと、それぞれに合わせた効果的な対処法も見えてきます。(中略)
①いわれのない反論(中略)
明確に否定することが重要です。(中略)内容はキッパリしていても、表情は柔和であることが大切です。
②生半可の反論(中略)
「そちらの商品、このまえ、ネットで叩かれていたよね」(中略)
「音が大きすぎることに関する評判は私の身にも届いております。その代わり、吸引力が前の型の3倍あります」など、その商品の裏表を理解していることを毅然とお客様に伝えることが重要です。(中略)
③隠された反論
たとえば、本当は契約をしたいけど予算がない、など隠された事情がある場合、他の店に問題転化して反論するケースがあります。これには、先に述べた「もしも質問」+「ほかに質問」のコンビネーションを使って、本心を引き出していきましょう。
④望みのない反論
たとえば、飛行機の嫌い人に、海外旅行を提案しても、断れられるのがオチです。(中略)引き際を見極めるのも大切です。(中略)
⑤遅らせるための反論(中略)
決断を迷っている
⑥純粋な反論
本当に条件が折り合わない場合の、駆け引きのない純粋な反論です。
・相手に、くつろいだ姿勢をとらせたほうが、説得はうまくいきます。(中略)また、自分はなるべく壁を背にして、相手にはお店の側を見せないようにしましょう。人の出入りやお店全体が見えると、相手が集中しづらくなるからです。
・あなたがより強い立場を示したい場合は、窓を背にして相手から「逆光」になるようなポジションをとると有効なことが心理学では証明されています。「威光効果」ともいうべきものです。
・社会心理学者のカニングムは、ミネアポリスにある2つの大学キャンパスにおいて、「80項目のアンケートをお願いします」という面倒な頼み事をするフィールド実験を行いました。その結果、季節にかかわらず、晴れの日のほうが、承諾率が高くなることがわかったのです。(中略)
この法則で大事なことは、晴れていたり、冬場暖かったりすると、人は気分がよくなる傾向が高いということです。
・何気ないけど効果絶大な「手の動き」(中略)
④ハンドアップダウン
手を上から下に、力強く動かすと、情熱的に見えるものです。まさに話のアクセントのようなもので、話の内容に力がみなぎる効果があります。
・相手と親密度を高める方法としてよく用いられるのが、「シンクロニー」という方法です。相手と姿勢やしぐさが似ている度合いが高いと、相手との心の架け橋ができやすくなる(中略)
たとえば、相手がコーヒーなどの飲み物を飲んだときに、自分も飲むということもで簡単なシンクロニーになります。
・どうすれば人に信頼や安心を与えることができるのでしょうか?(中略)10の要素があります。
①知性がある(中略)
②性格が明るい(中略)
③力強い(中略)
④人付き合いがいい(中略)
⑤ユーモアがある(中略)
⑥色気がある(中略)
⑦誠実で、素直(中略)
⑧謙虚(中略)
⑨経験値が高い(中略)
⑩オーラがある
⑥色気がある(中略)
身なりを整える上で、参考になる雑誌があります。JCBカードが出している『THE GOLD』や、JALカードが出している『AGORA』などの会報誌です。一流の方々を想定した雑誌なので、ファッションのことも含め、とても丁寧に記事が書かれています。
●書籍『すごい説得力~論理的に考え、わかりやすく伝える話し方』より
太田 龍樹 著
三笠書房 (2012年7月初版)
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