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出版社数と書店数の推移 1999年~2013年 寄稿:冬狐洞 隆也 氏
1999年から2013年までの出版社数と書店数における推移を紹介したい。
年 |
出版社数 |
書店数 |
1999 年 |
4,406 |
22,296 |
2000 年 |
4,391 |
21,495 |
2001 年 |
4,424 |
20,939 |
2002 年 |
4,361 |
19,946 |
2003 年 |
4,311 |
19,179 |
2004 年 |
4,260 |
18,156 |
2005 年 |
4,229 |
17,839 |
2006 年 |
4,107 |
17,582 |
2007 年 |
4,055 |
17,098 |
2008 年 |
3,979 |
16,342 |
2009 年 |
3,901 |
15,765 |
2010 年 |
3,817 |
15,314 |
2011 年 |
3,734 |
15,061 |
2012 年 |
3,676 |
14,696 |
2013 年 |
3,588 |
14,241 |
※出版社数は出版ニュース社・書店数はアルメディア資料
15年間で出版社数は818社減少(18.6%)・書店は8,055店減少(36.2%)
書店の数字の中で店舗の無い店数が1,300店ほどカウントされているので、実際の店舗数は12,000店舗代の前半と推測する。今後も、書店は後継者不足・消費者の移動で立地条件の悪くなった本屋は廃業の道をたどる可能性が出てきた。地方では駅前の書店でさえ廃業している。
出版社と書店の減少率の違いは、出版社は副業で、本業は別にある企業もある。本業の利益を出版社に移行し、赤字を補填する企業もあるようだ。日本の人口減少と共に出版活動は縮小していくと思うが、紙の本も電子書籍も自費出版にしても編集力はいずれも必要。出版社が電子書籍の編集プロダクションになる可能性も出てきた。
電子書籍市場の実際
電子書籍市場の拡大で紙の本が無くなるような風評が出ている。しかし、それは極端で日本だけ出版市場の売上が減少しているだけで、先進国を見渡しても確実に成長している。とはいえ、日本だけが商品供給力だけ多く、購買力が無いのは何故だろうか。
日本の電子書籍のジャンル別を見ると80%以上がコミックであり、小説・ノンフィクションの掲載冊数は多いが販売冊数は僅かなものである。この傾向は日本だけでなく台湾・香港・上海等も電子書籍の小説・ノンフィクションはほとんど売れていないと言われている。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏