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コンビニおける本の売上高と扱い比率 2015年度 寄稿:冬狐洞 隆也 氏
ニッテンが 2015年度におけるCVS出版物売上高と扱い比率を公開した。どのような推移になったか紹介したい。
順位 |
企業名 |
店舗数 |
店舗数 増減 |
出版物 扱い比 (%) |
15年 1店舗 出版物 売上 (万円) |
14年 1店舗 出版物 売上 (万円) |
1位 |
セブンイレブン |
18,572 |
1,081 |
1.6 |
366 |
420 |
2位 |
ローソン |
12,395 |
119 |
1.7 |
327 |
380 |
3位 |
ファミリマート |
10,834 |
320 |
1.7 |
313 |
370 |
4位 |
サークルK |
5,991 |
1 |
1.7 |
268 |
320 |
5位 |
ミニストップ |
2,221 |
70 |
2.4 |
367 |
410 |
6位 |
デイリーヤマザキ |
1,518 |
▲15 |
3.3 |
404 |
440 |
7位 |
セイコーマート |
1,180 |
12 |
1.2 |
183 |
220 |
8位 |
NEWDAYS |
502 |
▲6 |
3.0 |
600 |
650 |
合計と平均 |
53,213 |
1,582 |
1.7 |
334 |
390 |
※ニッテン調べ
CVS上位 8社の総売り上げは 10兆円を超え成長続けている
しかし、出版物の売上げは 2014年 2002億円に対し 2015年は 1782億円で前年比 11%減となった。日商 1万円を割る店舗も出てきている。2015年以降も雑誌の凋落がコンビニを直撃している。
さらに、2016年も加速しているのでコンビニの出版流通販売がコストに見合うかどうか取次には耐えられないと考える。返品率も高止まりになっている。
全コンビニエンス店舗数は 56,998店舗。昨年比 1448店舗増加。ドラックストアとの競争になっているが、どちらに軍配が上がるか、買い物難民がどちらを選ぶかは注視したい。
ドコモの電子雑誌読み放題『dマガジン』は雑誌 79誌から 168誌に増加。2015年に 200万だったユーザーが 2016年には 300万人を超え、毎月 12億円の売上で年商は 144億円に達するといわれている。
更にテキストや画像だけでなく、音声や動画などのいろいろなデータを取り込んでマルチメディアの電子パッケージ媒体になっていくのはドコモが一番先と見ている。そうなったときには紙の雑誌が店頭から消えるという現象もあながち嘘ではなくなるではないか。
寄稿 : 出版流通コンサルティング 冬狐洞 隆也 氏