野澤 直人 氏 書籍『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(すばる舎 刊)より
このウェブサイトにおけるページは、書籍『【小さな会社】逆襲の広報PR術』(野澤 直人 著、すばる舎 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・世のなかに存在するPR会社のほとんどは、月額80万円~100万円の料金を支払える、大企業だけを相手に商売している
・広報PR活動の効果を最大化するために、「報道実績の二次利用」を積極的に行いました。(中略)
会社紹介やサービス内容の説明をする際の補足資料として、自社の記事が掲載された新聞や雑誌の現物も使うようにしたのです。
・報道実績を二次利用する別の手法としては、「マスコミ報道実績」をホームページに掲載する手もあります。
・面識のないマスコミの方にアポイントメントの電話を入れるときでも、「いつも〇〇〇〇さん(媒体名)を楽しく拝見しています」というセリフからトークを始めたほうが、話がスムーズに済みます。
・プレスリリース作成の3つの基本(中略)
①紙媒体への配信方法はファックスが基本、メールではダメ(中略)
②プレスリリースを送る媒体は100件以内に絞り込む(中略)
③「媒体名+編集部御中」ではなく、できるだけ特定した宛名を明記する
・郵送でプレスリリースを送るときにも、その話題が過去に取り上げられた新聞記事や雑誌記事のコピーを、できるだけたくさん同封するといい
・電話口では「実はまだ、プレスリリースで配信する前の情報なのですが……」とも伝えてください。このひと言で、記者の食いつきがまったく変わるはずです。
・新聞記者にもっとも電話がつながりやすい時間帯は、ズバリ平日の17時~20時くらいです。新聞記者は日中は基本的に取材に出ているため、昼間はほとんど社内にいません。午前中は出社せず、取材先に直行することも多々あります。
・雑誌の編集者に電話で自社のネタを売り込むなら、この「校了日」直後がベストです。月刊誌でも週刊誌でも、校了日というのはだいたい発売日の数日~1か月ほど前と決まっています
・テレビの関係者に電話でコンタクトするなら、この反省会終了後、つまり当日の放送終了の1~2時間後くらいがベストでしょう。
・初対面の記者や編集者とも一瞬で仲よくなれる、「魔法のひと言」を伝授しておきましょう。(中略)
「〇〇〇〇さん(媒体名・番組名)を、いつも楽しく拝見しています」
・面談中に必ず「このプレスリリースの内容は、取材になりますか?」と、勇気を持ってド直球で相手に意見を聞くこと。
・「取材にならない理由は、どのあたりでしょうか?」「どうしたら取材になるのでしょうか?」などと、さりげなくNGな理由を聞いてください。
・マスコミ関係者に会ったときの「15の質問」(中略)
●相手の興味・関心等を把握して、今後の適切な情報提供につなげる質問
1.「〇〇〇〇さんのご担当の分野はどの辺りなんですか?」
2.「最近、注目されている取材テーマはありますか?」
3.「いま、担当されている連載やコーナーはどれですか?」
・特にゴールデンウィーク前は、新聞記者にネタを売り込むチャンス(中略)
ゴールデンウィークに休みをとる予定の新聞記者は、4月のうちにふだんよりも多めに取材をして、記事を書き溜めておきます。これを、業界用語で「ゴールデンウィーク進行」と言います。
・新任の記者さんに出会ったら、自社の商品やサービスを売り込む前に、その業界の歴史や現在の主なプレーヤー、業界での最近の注目トピックスなどをレクチャーしてあげます。
・「取材のあと、いつ記事になるかしつこく聞いてくる広報担当者はうざい!」
これがなぜ嫌がられるのかというと、記事掲載の権限が記者本人にはないからです。
・名刺に制作会社の社名が記載されておらず、テレビ局の社名しかなければ、そのディレクターはテレビ局の正社員になる可能性が高いです。そうしたディレクターに出会えたなら大当たり!
・テレビ局は常に、番組の制作費を出してくれるCMスポンサーを向いて番組つくっています。お金を出してくれるCMスポンサーがいなければ、番組はつくれませんからね。
・体験できる切り口を作れ! (中略)
●体験している場面を撮影することで、動きのある映像になる
●商品やサービスを体験したときの生のコメントは、信頼感や説得力が出やすい。
・「体験取材は視聴者の興味を引きやすい」と番組ディレクターは考えるのです。
・「記者」と「キャップ」と「デスク」の違いを知る(中略)
【記者】
新聞に対して広報PR活動するうえで、もっとも重視すべきなのが「記者」です。(中略)
彼らの最大の特徴は、いつ、何を取材するかを、上司に相談せず、彼ら個人の判断で決められること。そのため、取材をお願いするなら「記者に直接」というのが、一番手っ取り早い作戦です。(中略)
【デスク】
記者の上司にあたるポジションが「デスク」です。
彼らは基本的に原稿を書きません。記者から上がってきた原稿内容をチェックし、ニュースバリューを判断し、紙面に掲載するかどうか、どのくらいの大きさの記事にするかを決めるのが彼らの仕事です。(中略)
【キャップ】
記者のなかでもリーダー的な役割を果たす、ベテラン記者のことをこう呼びます。一般の記者に比べても人数がは少なく、社内でも一目置かれる存在です。
・ゴールデンウィークが明けてすぐの5月上旬~中旬くらいの時期、「日経新聞」などの経済系の新聞や、ビジネス系の雑誌の記者には、プレスリリースなどを送ってもろくに見てもらえないケースが多くなります。これは、なぜでしょうか? 答えは、上場企業の決算発表があるから。
・「朝日新聞」や「読売新聞」、「毎日新聞」などの一般紙における記者の繁盛期はいつでしょうか? それは、選挙の時期です。
・つまり各媒体の広告部の担当者に聞けば、これから編集部でどんな特集企画を予定しているか、かなり正確にわかるのです。
・「いま感」を出して旬の話題にする(中略)
「いま感」がないと採用されにくい(中略)
言い換えれば、その話題を「なぜいま、取材すべきなのか」という疑問に答える“理由”です。(中略)
旬の話題にする簡単な方法もあります。それは、慣例行事や季節感と絡めることです。たとえば、5月なら「ゴールデンウィーク」や「母の日」、6月なら「梅雨」「ブライダルシーズン」「紫外線」、8月なら「お盆」や「夏休み」、9月なら「シルバーウィーク」、12月から「クリスマス」や「大晦日」ですね。
・定年退職したシニア向けの入学プログラムをPRすることになりました。すでに競合他社も同様のサービスを出しており、それ自体はそれほどニュース性の高いものではありません。とりあえずプレスリリースを一斉配信しても、一切反応なし。(中略)
どうしたかというと、「定年退職後のシニアの時間の使い方」というテーマを設定し、他社のプレスリリースや情報も合わせて、一緒にマスコミに持ち込むことにしたのです。具体的には、“シニアがゲームセンターに集まっている”とか“定年退職後のユニークなアルバイト”といった情報でした。
・消費者が商品・サービスの購買基準として、その性能や価格ではなく、企業や社長の姿勢・人格を重視するようになってきている
・当時最大手だったライバル社のR社のホームページを調べました。そこには同社の「マスコミ掲載実績」が一覧表形式で公開されていたので、そのリストにある媒体やその執筆者に、上から順番にコンタクトしていたのです。
・注意しなければいけないのは、世のなかに存在する広報PR関連の書籍の大半は、大企業の広報PRについて述べた内容だということ。
・PR会社(中略)だいたい相場は決まっています。業務委託(PR戦略の策定からプレスリリース作成、メディアコンタクト、取材獲得など、広報業務をすべて依頼する外注形式)の場合、月額60万円~100万円での最低1年契約が多いです。
・大手のPR会社だと月額80万円~100万円、中堅のPR会社でも月額60万円~80万円くらいが相場です。いずれも年間契約なので、非常に高額です。
・以前、雑誌編集者をしていたのでわかりますが、編集部では連載記事を書いてくれる著者を探していることが多いため、売り込みは意外と歓迎されます。また、編集部にコンタクトをするときのポイントは、編集長宛てに電話をすること。新規の連載を始める際の窓口は、編集長であることが多いからです。
・地方メディアから全国的なブームを起こす
---地方PRの大きな味方はウィキペディア(中略)
リストアップのツールとしてはウィキペディアが便利です。たとえば広島県のウィキペディアを見ると、「マスメディア」というコーナーがあり、新聞、テレビ、ラジオ合わせて20以上の媒体を見つけることができます。
・私の経験上、飲食店の場合はプレスリリースを一斉配信するだけでも、取材依頼がくる確率が一般の中小・ベンチャー企業に比べて格段に高くなっています。
・飲食店のマスコミ広報(中略)
オープニングレセプションを活用する(中略)
実際のオープン前にメディア関係者限定のお披露目会「オープニングレセプション」を開催することをお勧めします。要はマスコミ関係者をお店に招待して、無料でドリンクや食事を楽しんでもらうイベントです。(中略)
つまり、プレスリリースにレセプションの招待状をつけて、「参加希望の方はファックス・メール・お電話でお申し込みください」とやるわけです。
●書籍『【小さな会社】逆襲の広報PR術』より
野澤 直人 (著)
出版社: すばる舎 (2017年6月初版)
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