畑中 学 氏 書籍『はじめて不動産でお金を稼ぐ。』(秀和システム 刊)より
このウェブサイトにおけるページは、書籍『はじめて不動産でお金を稼ぐ。』(畑中 学 著、秀和システム 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・ベテラン投資家達が、物件を見つけて真っ先に投げかけるのは「借り手が住みたい物件だと思う?」という言葉です。お金や物件そのものよりも借り手という「人」やその「感情」を優先して見ているのです。
・不動産投資と株式投資の一番の違い(中略)
不動産投資には銀行がお金を貸してくれる(中略)
銀行からお金を借りて株を買うと言うのはあまり聞かない
・不動産投資と株式投資の一番の違い(中略)
不動産投資は事業として、株式投資は投機的な投資として考えている(中略)
主に自分の力で利益を得ることができるのが事業(中略)
反対に自分の力だけでは利益が得られない部分が大きいのは投機(中略)
株は個人の力ではどうにもならない経済や社会情勢の影響をモロに受ける
・不動産投資は人に部屋や空間を貸すサービス業という事業。借り手に喜んでもらうことがとても大事。
・儲けが多い不動産
or
損が少ない不動産
買うならどちらを選ぶ!? (中略)
空室になるときは必ずある。とすると、儲けが多いと言っても今の時点の話で、将来までは保証されていない。つまり、「儲けが多い」を読み切ったり計算するのは難しいんだ。儲けは水モノなんだよ。
・儲けが多い不動産
or
損が少ない不動産
買うならどちらを選ぶ!? (中略)
何もしないと年々賃料って下がっていくし、借りている人が本当に払ってくれるかどうかもわからない。売却して利益を出そうとしても本当に予想どおりに売れるかわからない。なので、「儲かる」ということに判断の基準を置くと計画は不確実なものになるんだ。
・儲けが多い不動産
or
損が少ない不動産
買うならどちらを選ぶ!? (中略)
儲けが大きい不動産の方が魅力的だけど、儲けは水モノ。初心者が「儲け」を基準に計画を立てると、そのとおりに進まないことがよくあるんだ。反対に「損が少ない」ことをベースに立てた計画はそのとおりに進みやすい。
・計画は数字で、物件は感情で判断する
・所有者さえ気に入らない、おそらく住みたいと思わない物件に、借主が積極的に愛着を持って住みたいとはなかなか思わないだろう?
・公開された情報の中から、将来より高く貸せる、より高く売れるという物件のポテンシャルを読み取ることが掘り出し物件を見つけるということなんだ。
・賃料や利回りは高ければ高いほどいいように見えるけど、初心者のうちは今現在の賃料や利回りといった数字に左右されすぎないようにしないといけない。今の数字と同じかそれ以上、将来利益が出そうな物件を重視して買うようにしていきたい。
・不動産投資を労働所得とするべき3つの理由
①経費を浮かせられる
②労働と費用のバランスが理解できる
③物件の状態を理解できる
・不動産屋を真剣にさせる3つのこと
①自分の情報を伝える(氏名・住所・年収・自己資金etc)
②希望する物件の条件を伝える(価格・利回り・面積etc)
③買う判断ができることを示す(具体的に・行動的に)(中略)
その具体的な話ってどんな感じの話なの?
そうだね。たとえば「RC造で築20年以内で、1億円までなら買います」とか、具体的な条件・価格を挙げて言うことだよ。もしくは、「○△エリアで利回りが10%以上で、5000万円までなら買います」でもいいよ。とりあえず、具体的な希望と条件を伝えるんだ。
・投資物件を見つける方程式
利益= ①経営能力(経験)
×
②投資規模(お金・担保)
×
③収益力(物件)
・ワンルーム投資は収益力が低いので、利益を出しづらいんだ。利益を出すには高い経営能力か、投資規模も増やして数が欲しいところ。反対にマンション一棟は収益力が高いので、経費がかかってまでも、利益は出しやすい。経営能力はそう高くはない初心者の場合は、マンション一棟の方が効率はいい。
・エリアが違う物件同士は単純に比較しちゃいけないんだよ。(中略)
エリアが違う物件についてはそのエリアごとに評価してから比べるんだ。エリアの相場で割安なのか割高なのか、売却するときに損か得か、流通性はどうなのかを把握してから、違うエリアの物件同士を比べてどちらが買って得なのかを見るんだよ。
・そのエリアの人口密度が高いと、単純に空いてる空間を欲しがる人が多くなるんだよ。悟だって電車にギュウギュウ詰めのとき、空いてるところがあればそこへ移動するだろう?
・高利回り物件の3つのリスク
①修繕費用がかかる
②なかなか売れない
③将来、空室となったり、家賃を下げざるを得ない(中略)
でも、単に売り急いでいるからとかで、リスクとは関係なしに価格を下げて結果的に高利回りの物件もある。(中略)
高利回り=リスクとは単純に考えちゃいけないんだね。エリア相場を見てその物件が損か得かを見た上で、どのようなリスクがあるかを考えてから判断した方がいいということか。
・新築の利回りを信用しすぎてはいけない(中略)
入退室が続くと、賃料が下がる可能性が高い
・レントロールと呼ばれる賃料一覧表を見ればどの部屋がいくらで貸されているかわかるよ。
・つくられた満室と賃料を見抜く(中略)
・たとえば、数ヶ月分の賃料を免除する代わりに入居してもらうとか、初期費用をなくす代わりに高い賃料にするとかね。
・つくられた満室と賃料を見抜くポイント
①現地を見て、ここなら賃料いくらといった相場観を持つ
②賃貸借契約書をしっかり見る。フリーレントや入居者用控除を確認する
③売主・管理会社・仲介会社が関係会社でないかを確認する。関係会社の場合は慎重に書類を見て、操作されていないか判断する
④貸主と借主の関係を確認する。関係がある場合、偽造入居の場合も…
・それよりも神山さんの目で見て賃貸物件として高く貸せるか確認をされたらどうですか。(中略)
物件見学で大事なのはそこではなくて、自分の目でしっかりと見ることなんだ。
・物件見学に必要な2つの視点
「どんな部屋なら賃借人が喜んで借りてくれるか」「管理をどうしていくか」この2つをオーナーの立場で見ていくことなんだよ。(中略)
たとえば、「どんな部屋なら賃借人が喜んでくれるか」については、日当たりや窓からの眺め、音や匂い、夜の周辺の明るさなどを見て快適さと安心感があるかどうかな。これらは借りる人が気にする要素だからね。もちろん、内装なんかも入る。これらをしっかりと見ることが大事だよ。
・物件見学で大事な視点①
どんな部屋なら賃借人が喜んで借りてくれるか
①日当たりが良いか
②騒音や悪臭の問題はないか
③窓からの眺めはよいか etc(中略)
物件見学で大事な視点②
管理をどうしていくか
①維持費や修繕費はいくらか
②現状回復費はいくらか
③賃借人はどんな人か etc
・売主を見ればその物件の良し悪しがわかる(中略)
たとえば、ここの売主である茂田さんはいつも草むしりをしているのがわかる。それは、水が入ったバケツを用意していたり、お尻のポケットにも真新しい軍手が入ってることからでもわかるよ。(中略)
土に水を湿らせれば力任せでなくとも、根っこから取りやすくできるよ。(中略)
草むしりをスムーズにするため、水が必要だと知っている
・スーツ
or
私服
融資相談のときに着ていくならどちらを選ぶ!? (中略)
スーツで行った方が銀行の融資担当者が悟を信用してくれて、少しでも審査が良い方向に進む可能性が高まる
・ベテラン投資家たちは、不動産投資は事業であり、金融機関は事業を支えてくれるパートナーだと考えているよ。だから、信頼を得て融資を出してもらおうと考えているし、信用を損なうことはしないだろうね。
・金融機関が融資判断をする2つの基準
①貸したら返し続けられるのか
②万一返済が滞っても回収できるのか
・ローン電卓。借入額と金利と期間を入れると、月の支払いや総支払額がわかる電卓だよ。今はスマホでもできるから、別に持ってる人はないけど、月の支払いや総支払額がいくらになるかわかるようにしておいてね。
・融資期間の長短を選ぶということは、リスクと利益どちらを重視するかということなんだよ。
・回収率の目安(中略)
たとえば、経験がない初心者は回収率を50%にする。ベテランや、万一返済が収入を上回っても何とかなる資産規模があるなら、その回収率は高く見てもいいので70%とかね。
・不動産のトラブル解決では経験よりもトラブルを起こしている入居者と「何をどう話すか」のコミュニケーション能力の方が重要なんだ。(中略)
悟が主体的に判断して問題を解決する方が効率的
・トラブル・コミニケーションの3つのコツ(中略)
とりあえず賃借人の話はすべて聞く、話す内容は否定しない、できないことはできないと毅然と言うなどのコツはある
・不良入居者が出始めると…(中略)
賃料の遅延や滞納する不良入居者が一人でも出てくると、物件が荒れてきて、さらなる遅延、滞納そして退室が続くから身の破産となるのさ。(中略)
不良入居者が、お金がないことで心に余裕がなくなり自暴自棄になって物件を汚したり傷つけたりするからなんだ。また、身辺の整理もしないので、部屋がものすごく汚れてくる。
・一旦不良入居者を入れてしまうと、それ以上の苦労することになるんだから、ここは堪えどころだよ。悟がしっかり入居者を審査して駄目なら遠慮してもらいなよ。
・入居審査のポイント(中略)
2つの審査ポイントを見ることかな。1つ目は「契約期間中、入居者が賃料を支払い続けられることを確信できるかどうか」。(中略)
もう一つは(中略)「その部屋にふさわしい人なのか?」ということだね。
・ベテランの不動産投資家ほど、なぜこの部屋に入居申込をするのか、その理由にこだわって見ている
●書籍『はじめて不動産でお金を稼ぐ。』より
畑中 学 (著)
出版社:秀和システム (2015年8月初版)
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