横山 信治 氏 書籍『職場のクセモノと付き合う技術』(秀和システム 刊)より
このウェブサイトにおけるページは、書籍『職場のクセモノと付き合う技術』(横山 信治 著、秀和システム 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・クセモノと付き合うコツは、相手の自己重要感を考えること!
・私はクセモノと仲良くしたいのではない。クセモノを倒したいのだ!」
このような考えの方は、残念ながら本書を読んでも人間関係の悩みは解消しません。なぜなら、この世の中には相手を攻撃し、倒すことで円滑なコミュニケーションを築く方法がないからです。(中略)
一時期的に力(権力)で相手を押さえても、いずれ別の敵が現れます。権力で従属させる関係は、永遠に戦いを強いられる人生です。
・人間は、外からのアクションでは変わらないのです。人間は内からのアクションでしか変わらないようにできています。内からのアクションというのは、自己の動機です。「自分から変わりたい」という動機がない限り、変わらないんです。
・イソップ物語の「北風と太陽」の話です。(中略)
私たちは、もし相手を変えようとするなら、太陽になるしかないのです。
・職場のクセモノと付き合う 7つの技術
01 自分で問題を大きくしていないかを考える(中略)
ささいなことから人間関係悪くなる
02 相手に関心を持ち、シグナルを出す(中略)
どうせ関わるなら良い関係を
03 関わる回数や話す回数を意識的に増やす(中略)
職場のクセモノとのコミュニケーションは、自分の幸せのため
04 相手に興味を持つ(中略)
人に好かれる人は観察力がすごい
05 否定的な言葉を使わない(中略)
「でも」「しかし」「いえ」は、攻撃的な言葉
06 できるだけ耳を傾けて話を聞く(中略)
人間関係を良くする3つの基本
07 人の批判は気にしない(中略)
無責任な批判が人間関係の悩みを大きくする
・クセモノ上司をあしらう 9つの技術
01 声をかけられたら、笑顔を返す(中略)
上司が仕事を振ってくるのは信頼されている証拠
02 言動は良いほうに解釈する(中略)
ネガティブな仮説が上司との関係を悪化させる
03 クセモノ上司でも良い面だけを見る(中略)
相性の良い上司と巡り会える確率は5%
04 上司に関心を持ってもらえるようにする(中略)
上司も部下の評価を気にしている
05 仕事の悩みを相談する(中略)
人は相談してくれた相手に好意を持つ
06 上司の言葉の真意を考えてみる(中略)
善意を勘違いして嫌いになることもある
07 上司の利益を第一に考える(中略)
会社の利益だけで物事を考えない
08 相手の目線で物事を考える(中略)
組織は理屈ではなく、利害で動いている
09 みんなのために行動する(中略)
自分の利益を前面に出すと、上司に嫌われる
・職場のクセモノと仲良くできる 8つの会話術
01 相手の自己重要感に気をつける(中略)
魅力的になるたった1つの方法
02 人の話を否定しない(中略)
あなたの好感度を下げない話し方
03 ほかの人の間違いを指摘しない(中略)
注意すれば、相手の自己重要感が下がる
04 間違いは素直に認める(中略)
相手に好印象を持たれる聞き方
05 ゆっくりと話す(中略)
早口は、敵対しているように思われる
06 会話の主語を変える(中略)
人は、自分の話を聞いてくれる人を好きになる
07 自分が興味のあることを相手に質問する(中略)
賢者は、誰からも学ぶべきことを捜す
08 同じ言葉を復唱する(中略)
怒っている相手に波動を合わさない「オウム返し戦法」
・あなたの味方をつくる 7つの技術
01 自慢話と他人の悪口は言わない(中略)
人望の貯金を妨げる負債
02 嫉妬の気持ちは、自然に受け入れる(中略)
「自分自身に足りないもの」に気づくための出来事
03 意識的に「相手はどうなのか」を考える(中略)
思いやりがある人は、相手の気持ちを優先する
04 天に貯金する気持ちで、良いことを実行する(中略)
思いやりは連鎖する
05 自分の笑顔を好きになる(中略)
外見より中身が大事。でも、第一印象は外見
06 気まずい相手には、質問を多用する(中略)
相手との距離感を縮める質問とあいづち
07 褒めるときは、「今日の」をつける(中略)
「いつもと違う」ことを強調する
・あなたを成長させる 7つの心得
01 自分の行動を振り返ってみる(中略)
転職したいときは、あなたが変われるチャンス
02 リスクを取って変化する(中略)
意識を少し変えて努力すれば、自信が湧く
03 尊敬できるメンター(師匠)を持つ(中略)
成功者のノウハウを吸収する
04 外見を意識的に変える(中略)
メリディアンの法則とピグマリオン効果
05 日ごろから前向きで。ポジティブな言葉を使う(中略)
人の脳は、言葉によってイメージする
06 行動を起こす(中略)
ワクワクした好奇心を呼び起こそう
07 自分の姿を自己分析する(中略)
客観的な目線があなたを成長させる
・なぜ、良い人同士が険悪になるのでしょうか? 実は、その一番大きな理由は、自分を評価してくれないことです。本当は、職場の面倒な人、苦手な人、嫌いな人に自分を評価してほしいのです。
・あなたが職場のクセモノとコミュニケーションをとるには、どうすればいいのでしょうか?
難しく考える必要はありません。あいさつをするだけでいいのです(相手を観察して、良いところを探すなんて高度なことをしなくてもいいです)。(中略)
笑顔とともに「おはようございます!」と大きな声であいさつしてるときに、(中略)「好意を持っていますよ!」というテレパシーを発信するのです(本当です)。
・あなたが、悩んでも、怒っても、嫌いになっても、その人たちは何も感じていません。反省などしないのです。
むしろ、あなたが悩んだり、嫌ったりするほど相手はよりいっそう、あなたを攻撃してくることでしょう。
・敵を作らず、人に好かれる人は、相手の長所を探します。
・人に興味を持つと、必然的に脳は前向きな思考回路になります。そうすると、顔の表情が明るくなって、好感のもたれる顔になっていきます。
・職場のクセモノとの人間関係を良くする基本(中略)
人が嫌がることを、率先してやる(中略)
かなり効果があります。人が嫌がる仕事、たとえばトイレ掃除とかトラブル処理などを積極的に行えば、好感度は間違いなくアップします。
・ドイツの哲学者、ショーペンハウエルは「低俗な人々は、偉人の欠点や愚行に非常な喜びを感じる」と言っています。人は他人を批判することで、一時期的に優越感を味わうことができます。
・人を批判する職場のクセモノたちの共通点をあげておきましょう。
①ひま
②無神経で人の気持ちが分からない
③被害妄想が多い
④人間的な魅力がない
⑤命じられた作業はできても、本当の仕事はできない。(中略)
こんな人たちの批判に振り回されるのは、バカバカしくありませんか?
・上司が仕事を振ってくるのは信頼されている証拠
・上司は、仕事を頼みやすい部下の評価が非常に高いです。
・確かに、相手の立場で物事を考えるのは難しいかもしれませんが、悪い判断を下す前に、いったん自分を相手の立場に置き替えて考えてみてください。
・上司の欠点が目につくのは、能力が低いからではなく、反抗できない相手だから欠点を見つけて反抗しているだけです。
人の欠点を見つけても、そこから得るものは何もありません。
もちろん、反面教師にはなりますが、そもそも上司は何か良いところがあるから上司になっています。それならば、上司の良いところを見習い、自分の実力に変えるほうがいいのではないでしょうか。
・上司(中略)
相談することで誤解も解け、親密度も上がります。(中略)
人は、関わる回数が多い人に好感を持つ生き物です。あえて関わる回数を増やすことで、お互いの苦手意識をなくすことができます。
・上司の言葉は、よく考えるとあなたのことを思って言ってくれていることが少なくありません。
・組織は理屈ではなく、利害で動いている
・自己重要感とは、「すべての人が自分のことを高く評価してほしいと熱望している」ということです。
・次のことを心がければ、相手の自己重要感を下げずにすみます。
①相手の話の腰を折らない
②相手の意見を否定しない
③自分の話は相手の話が終わってからにする
・注意すれば相手の自己重要感が下がる(中略)
多くの人は間違いを指摘することで、「相手が自分に感謝する」と錯覚していますが、この考えは捨ててください。
・間違いは素直に認める(中略)
ほかの人の指摘を素直に認めると、相手の自己重要感が上がり、あなたは好印象を持たれます。
・印象を良くする秘訣があります。それは相手の話が終わったら、数秒黙ることです。そうすることで、相手の話をきちんと受け止めたと感じてもらえるからです。たった数秒の沈黙で、相手の自己重要感が上がり、信頼度が上がります。
・相手の自己重要感を高める行為は、ミクロで見れば、自分の自己重要感を下げる行為でもあります。(中略)
多くの人は、一時期的にでも自分の自己重要感を下げることに抵抗を感じ、実践できないでいます。ほとんどの人が実践していないので、ここであなたが実践すればライバルがいないぶん、この先の人生で多くの物が手に入ります。
・会話術で最上級のテクニックは、話さないことです。なぜなら、人の自己重要感を上げるには、自分に興味を持っていると感じてもらうことが一番だからです。そのために、相手の話をしっかり聞くことがポイントです。
・怒っている相手には波動を合わさないことが重要です。
・人望の貯金を妨げる負債(中略)
自慢は「自分が思うほど、周囲が自分を評価してくれない」というギャップを埋めたいための行動です。そして、「あいつは大したことがないのに、評価されている」と思うから、悪口を言いたくなるんです。
・悪口というのは、劣等感から起こる衝動です。自慢話は、見せかけだけ自分自身を上げて優越感を得ようとする行為ですが、悪口は相手を下げることにより、自分が優位にいることを示そうとしています。他人の悪口は、自慢話より弊害が大きくなります。
・気まずい相手には、質問を対応する
特に同行訪問などで、上司と2人きりになったとき(中略)
このようなときは、うまく話そうとするのではなく、相手の話を引き出し、聞き役に回る方法がお奨めです。
・変化することはリスクだと言いましたが、変化しないこともリスクなのです。(中略)
変化しないということは停滞であり、世の中の流れについていけず、今より悪くなっていくというリスクも抱えていることを知ってください。
・人は、基本的にネガティブ思考です。3歳の子供にお盆でミルクを運ばせ、「ミルクをこぼしてはいけませんよ」と注意すると、ほとんどの子供はミルクをこぼします。ミルクがこぼれるところをイメージするからです。
ここで、「ミルクを上手に運ぼうね」と言うと、どうでしょうか。この場合は、こぼれたミルクをイメージしないので上手に運ぶことができます。
・なぜ、自己分析が重要かと言うと、人は自分が認めていないことは変えることができないからです。
・戦えば戦うほど、クセモノたちはあなたを攻撃してきます。(中略)
あなたから見れば、いじめられているように映るかも知れませんが、クセモノたちは自分の価値観で行動しているだけです。
・太陽と北風でも話しましたが、人は他人からの指摘では変わらない生き物です。自らが変わろうとしない限り、何も変わりません。
●書籍『職場のクセモノと付き合う技術』より
横山 信治 (著)
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