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津川 友介 氏 書籍『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(東洋経済新報社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(津川 友介 著、東洋経済新報社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・人間は食べたものでできている。何を食べ、何を食べないかは全ての人が日々実行している小さな「選択」である。


・「炭水化物は健康に悪く、食べると太る」という考え方は正しくない。炭水化物の中にも「健康に良く、食べてもあまり太らない炭水化物」(良い炭水化物)と「健康に悪く、食べると太る」(悪い炭水化物)があるからである。良い炭水化物とは、玄米や蕎麦のように精製されていない茶色い炭水化物のことであり、悪い炭水化物とは、白米やうどんのように精製されている白い炭水化物のことである。


・緑黄色野菜からβカロテンを抽出しサプリメントとして摂取すると、逆にがんのリスクや死亡率が上がることが、複数の研究によって明らかになっている。


・医師(中略)が正しいとは限らない(中略)

医学部ではあまり食事や栄養のことを習わないため、医師は食事に関するきちんとした知識を持っていないことも多い。


・果物は糖尿病を予防するが、フルーツジュースは糖尿病のリスクを上げる


・不動の「本当に健康に良い食品」5つ(中略)

この、科学的根拠にもとづいた本当に健康になれる食事を理解しておけば、巷にあふれる「最新の研究結果によると…」という枕詞ではじまる情報に惑わされることもなくなるだろう。(中略)

①魚、②野菜と果物(フルーツジュース、じゃがいものは含まない)、③茶色い炭水化物、④オリーブオイル、⑤ナッツ類の5つである。逆に、健康に悪いと考えられているのは、①赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉は含まない。ハムやソーセージなどの加工肉は特に体に悪い)、②白い炭水化物、③バターなどの飽和脂肪酸の3つである。


・βカロテンががんのリスクを上げる(中略)

βカロテン入りの飲料を最近はあまり見なくなったのは、研究によってβカロテンを含んだ飲料は健康によくなく、むしろ有害である可能性が高いことがわかってきたから


・βカロテン(+ビタミンA)は肺がんを予防するどころか、むしろ肺がんのリスクを上昇させることが明らかになり、この研究を継続することは倫理的問題があるということで、当初の予定よりも早く中断せざるを得なくなった。


・リコピンは体に良いのか? (中略)

実はその「成分」であるリコピンが体に良いというエビデンスはない。

確かに、血中のリコピンの濃度を測ってみると、その値とがんや心筋梗塞に相関があるという研究結果はある。しかし、リコピンを抽出してサプリメントとして摂取することによってがんや心筋梗塞の予防、死亡率の低下に効果があるというエビデンスはない


・炭水化物の中にも、「太る炭水化物」と「やせる炭水化物」がある(中略)

つまり、白米やラーメンのように精製された炭水化物(白い炭水化物)は体重増加につながるものの、玄米や蕎麦のように精製されていない炭水化物(茶色い炭水化物)を食べても体重が増えないことが研究結果から示唆されている。


・白い炭水化物を減らして、その代わりに野菜や果物をたくさん食べるようにアドバイスされたならば、それは正しい食事療法である。白い炭水化物を、茶色い炭水化物に置き換えるように、というのも正しいダイエットの指導である。


・体に良いという科学的根拠がある食べ物(中略)

健康に良いという地位が最も確立しているのは、「地中海食」なのである。そして、地中海食の中心となるのが、オリーブオイル、ナッツ類、魚などである。


・積極的に摂取することが推奨される食品

●オリーブオイル……大さじ4杯/日以上
●ナッツ類…… 90g/週以上
●生の果物(加工品は含まない)…… 3単位/日以上
●野菜(加工品は含まない)…… 2単位/日以上
●魚(特に脂ののった魚)、海産物…… 170~260g/週以上
●豆類…… 小皿3/4杯/週以上
●赤い肉(牛肉や豚肉)を、白い肉(鶏肉)に置き換える


・地中海食は脳卒中や心筋梗塞を減らす


・チョコレートに関して一番よくわかっているのは、高血圧の患者の血圧を下げる作用があるということである。これはランダム化比較試験を含む、複数の研究結果によって認められており、科学的に支持されている。


・チョコレートの仲間であるココアでも同様の健康効果が期待できる。(中略)

カカオ豆を焙煎、圧搾して作られるカカオマスから、脂肪分であるカカオバターを取り除いたものがココアである。一方で、カカオマスにカカオバター、ミルク、砂糖などを加えたものがチョコレートである。チョコレートココアは本質的に近いので、ココアでも血圧を下げるといった健康にプラスの効果があると考えられている。


・果物は糖尿病を予防するが、フルーツジュースは糖尿病のリスクを上げる


・果物の中でも、ブルーベリーやブドウを食べている人ほど特に糖尿病のリスクが低いことがわかっている。(中略)

カンタロープメロン(赤肉種のマスクメロン)は逆に糖尿病のリスクを上げることもわかった。


・野菜ジュースが健康に良い影響があるというエビデンスはない。フルーツジュースの例と同じように、不溶性の食物繊維の多くは野菜ジュースに加工する段階で除かれれてしまっている。


・オーガニック食材は健康に良いのか? (中略)

まとめると、一般の食材と比べて、①栄養価は変わらない、②残留農薬は若干少ない(しかし一般の食材でも農薬の量は許容範囲内)、③冬場の肉に関しては食中毒を起こすリスクが高い、とまとめることができる。


・魚は心筋梗塞や乳がんのリスクを下げる(中略)

1日60gの魚を食べていた人は、魚を全く食べない人と比べて12%死亡率が低かった。


・魚の摂取は心筋梗塞のリスクを下げる

1日あたり85~170gの魚(特に脂の多い魚)を摂取すると(ほとんど魚を食べない人と比べて)心筋梗塞により死亡するリスクが36%低下することが明らかになった。


・21個の観察研究を統合したメタアナリシスによると、魚をたくさん食べると乳がんのリスクが下がることがわかっている。具体的には、オメガ3脂肪酸換算で、1日0.1g摂取すると、乳がんになるリスクが5%下がると報告されている。こちらに関しても量を食べれば食べるだけ、量に比例してリスクは下がり続けるというわけではなく、図2-6のようにゼロから少しだけ食べる(オメガ3脂肪酸で0.1g/日)時に一番リスクが下がるので、少量でも良いので毎週コツコツと魚を食べるのが良いだろう。

この他にも、魚の摂取は、大腸がんや肺がんのリスクを下げることが報告されている。一方で、魚を食べても胃がんのリスクを下がらないことがわかっており、前立腺がんに関しては、がんになるリスクを下げることはないものの、がんになった時にがんに関連し死亡するリスクを下げる可能性があることがわかっている。


・魚には水銀などが含まれているから食べすぎないほうが良い?

魚には、水銀、PCB (ポリ塩化ビフェニル)、ダイオキシンなどの有害物質も含まれていると言われている。(中略)

PCBなどの有害物質は肉、牛乳、卵などにも含まれており、魚だけに多く含まれているわけではないので、魚をあえて避ける必要もないとされている。


・乳製品のとりすぎは前立腺がんや卵巣がんのリスクを上げる可能性が過去の研究に示唆されている(中略)

乳製品の摂取量が1日あたり400g増えるごとに、前立腺がんのリスクは7%上昇することが明らかなっている。


・体に悪いという科学的根拠がある食べ物

「白い炭水化物」は体に悪い


・炭水化物には、「健康に良い炭水化物」と「健康に悪い炭水化物」がある(中略)

この精白されている「白い炭水化物」は、血糖値を上げ、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化による病気が起こるリスクを高める可能性があることが、数多くの研究から報告されている。その一方で、精製されていない「茶色い炭水化物」の多くは食物繊維や栄養成分を豊富に含み、肥満や動脈硬化のリスクを下げると言われている。


・同じ米でも、玄米は胚乳、胚芽、ぬかの3つを含むのに対して、白米は精製された胚乳の部分だけしか残っていない。小麦粉と同様に、精米する過程で食物繊維やその他の栄養成分が取り除かれてしまう。


・「茶色い炭水化物」は死亡率を下げ、数々の病気を予防してくれる(中略)

アメリカ、英国、北欧の国々で行われた研究を統合した78万6000人のデータを用いたメタアナリシスによると、1日70gの炭水化物を摂取したグループは、炭水化物ほとんど食べないグループと比べて死亡率が22%低かった。


・白米は「少量でも体に悪い」と言って良いだろう。エビデンスによると白米の摂取量が少なければ少ないほど糖尿病のリスクが低いことが報告されているからだ。


・白米の摂取量が1杯(158g)増えるごとでに糖尿病になるリスクが11%増えるとされた。


・白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなる可能性が高くなることが明らかになった。


・グルテンフリーで健康になれるというエビデンスはない。


・グルテンフリーにすることで病気が防げたり、体重が減る効果は期待できないので、「なんとなく体に良さそう」という理由だけでグルテン摂取量を減らすことはおすすめできない。


・日本食には2つの問題点がある。(1)炭水化物が多いことと、(2)塩分摂取量が多すぎることである。


・日本人は総エネルギーのうち58%を炭水化物が占めているが、この割合はアメリカ人の50%、フランス人の45%と比較しても多い。


・日本人の塩分摂取量が、ハンバーガーやピザなど「不健康な食事の代表」のような食事をしているアメリカ人の塩分摂取量よりも多いことには驚きを隠せない。


・塩分の健康への悪影響を軽減するには大きく分けて2つの方法がある。(1)塩分摂取量を減らすか、(2)カリウムを多く含む食品を摂取するかである。(中略)

1つだけ注意が必要なのは、腎臓が悪い人にとってカリウムのとりすぎは危険であるということである。血液中のカリウムが多くなって心臓の不整脈を起こすリスクがあるのだ


・みそ汁(中略)量を変えずに濃さを半分に薄めても、同じ濃さで半分の量だけ飲んでも、体に入る塩分の量は同じ


・加工肉の摂取量が多くなるほど、全死亡率、脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化による死亡率、死亡率、がんによる死亡率がいずれも上昇することが明らかになっている。


・卵を1日1個以上食べるグループは、ほとんど卵を食べない(1週間に1個未満)グループと比べると、2型糖尿病を発症するリスクが42%高い。


・卵(中略)

卵の殻の色と栄養とは何の関係もない。ニワトリの種類が違うだけであり、白い卵でも茶色い卵でも栄養価の面では気にする必要はない。


・「カロリーゼロ」は健康への悪影響も「ゼロ」? (中略)

糖分を人口甘味料に置き換える食生活は減量に関しては有効であると考えてよいだろう。

一方で、2017年に行われた最新の研究によると、ダイエット飲料の摂取によって脳卒中や認知症になるリスクが上がることが示唆されている。脳卒中のリスクも、認知症になるリスクのいずれも、ダイエット飲料を飲まない人と比べて、ダイエット飲料を1日1回飲む人で約3倍も高かった。


・人口甘味料によって腸内細菌が悪く変化してしまうという説もある。


・家庭で料理する人は、塩分を減らす代わりに、ダシを強めにしたり、レモンやシソなど香りの強いものを合わせることで、塩分の少ない食事でもおいしく食べられるだろう。コショウやトウガラシなどの辛みの強い食材も塩気の代わりになってくれる。塩分以外の方法で舌に刺激を与えることが、塩分制限を進める秘訣である。


・高齢者はほどほどに肉を食べるべし


・子どもの成長にとって良い食事 (中略)

小児期は、味覚が形成される時でもある。甘いお菓子で育った子どもは、大人になっても果物よりもお菓子を好むようになってしまう可能性がある。そういった観点からも、体に良い食事を早い段階から与えておくというメリットもあるのだろう。


・小児期の肥満はその人の人生にわたって長期的に健康に悪影響を与えることがわかっている。


・インターネットを用いて日本語で健康情報を入手するのであればおすすめしたいのが、国立がんセンターや厚生労働省のホームページである。特に国立がんセンターが発表する情報は秀逸なのだが、残念なことにがん以外のトピックは扱っていない。


●書籍『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』より
津川 友介 (著)
出版社: 東洋経済新報社 (2018年4月初版)
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