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白澤 卓二 氏 書籍『「お菓子中毒」を抜け出す方法~あの超加工食品があなたを蝕む』(祥伝社 刊)より

このウェブサイトにおけるページは、書籍『「お菓子中毒」を抜け出す方法~あの超加工食品があなたを蝕む』(白澤 卓二 著、祥伝社 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。


・お菓子がやめられないのは、意思のせいじゃない


・小麦は麻薬と同等の中毒性を指摘され、私の中なかでは「健康のためにはできるだけ避けたほうが良いい食品」になりました。白砂糖や果糖、人工甘味料も同様です。


・もしあなたが「お菓子を食べるのをやめられない」と悩んでいるのであれば、それは意思が強いから、弱いかの問題ではなく、お菓子の中毒に蝕まれて(むしばまれて)いるためです。

中毒から脱却するにはコツがあります。本書では、中毒をもたらす犯人(要因)を7つに絞り、それぞれについて、なぜ中毒をもたらすのか、どんなダメージがあるのか、どのように抜け出すのかを紹介しています。

・“お菓子中毒”ってどういうことですか?

お菓子を「食べないでいるとイライラする」「毎日のように食べてしまう」などが当てはまるようなら、お菓子を食べずにはいられない“お菓子中毒”に陥っている危険性があります。


・お菓子の中にはコカインに適するほどのものもあるんですよ!


・お菓子といっても種類はたくさんあります。中毒に陥る犯人は以下の7つに絞られます。

犯人❶白砂糖 甘いお菓子全般(中略)
犯人❷果糖 甘いドリンクなど(中略)
犯人❸人工甘味料 糖質オフのスイーツ・ドリンクなど(中略)
犯人❹小麦 ドーナツ、ケーキ、クッキーなど(中略)
犯人❺食塩 ポテトチップスなどスナック菓子(中略)
犯人❻油 スナック菓子、フライドポテトなど(中略)
犯人❼ストレス 「お菓子食べたい」と思わせる


・超加工食品とは常温で長期間保存できるように、砂糖や塩、油脂、保存料などを加えて高度に加工した食品の総称です。(中略)

代表的な超加工食品は、ケーキ、クッキー、ドーナツ、マフィンなどのお菓子全般、甘い清涼飲料水、菓子パン、カップラーメン、ミートボール、チキンナゲット、ちくわ、はんぺんなど肉や魚の加工食品などです。(中略)

実は、欧米では超加工食品がもたらす肥満、糖尿病や心血管疾患、ガンのリスクなど、健康に対する弊害が注目され、食べ方に警鐘が鳴らされているのです。


・お菓子を食べるのをやめられないと、[意思が弱いから」といわれがちですが、意思が強い弱いではなく、中毒に陥っているからやめられないのです。


・精製された砂糖は、ビタミンもミネラルもない


・白砂糖(中略)血糖値を急上昇させて、病気のリスクを高める


・白砂糖がもたらす中毒性は、ズバリ、食べたときに「おいしい」「幸せ」「ほっとする」といった幸福感が原因です。


・精製された白砂糖がもたらす甘さは自然由来の砂糖に比べて強烈です。自然由来の砂糖に比べて、白砂糖のほうが中毒に陥るリスクが高くなるのは精製によって甘みが増しているためです。


・近年、認知症は「脳の糖尿病」とも呼ばれます。それは、認知症に陥った患者さんの脳では、インスリン抵抗性によって神経細胞にブドウ糖を取り込む機能が働きにくくなり、ごはんを食べてもエネルギー不足の状態に陥ってしまうためです。


・果糖ってどんなもの? (中略)

果糖ブドウ糖液糖とは、トウモロコシ、じゃがいも、さつまいもなどのでんぷんを酵素などによって反応させて作ります。実は、食品添加物のひとつです。


・果糖ってどんなもの? (中略)

精製することで甘さが強化されているので、口にしたときに感じる甘みが白砂糖よりも強烈です。甘みが強いほど依存症をもたらすもの、白砂糖よりも中毒に陥りやすいといえるかもしれません。


・なぜ、果糖でお菓子中毒に陥るの? (中略)

実は、ブドウ糖と果糖を摂取した後の満腹感は異なります。ブドウ糖を摂取したときには血液中の血糖値が上昇するので、インスリンが分泌されて食欲を抑えるホルモン(レプチン)が増加し、食欲を刺激するホルモンの分泌を抑えます。血糖値が上がって食欲が収まり、満腹感を覚えるのです。


・なぜ、果糖でお菓子中毒に陥るの? (中略)

実際、ラットの実験では、果糖を脳に注入すると食べ物を探し始め、ブドウ糖を脳に注入すると食べ物の摂取が減ることが証明されています。


・果糖は満腹感を覚えにくい特徴があるため、過剰摂取になることが多く、肥満につながりやすいのです。


・なぜ、果糖でお菓子中毒に陥るの? (中略)

わかりやすくいえば、果糖の摂取が食欲中枢を混乱させることで、満足感が得られにくくなり、満足感が得られないことでさらに食べてしまう、ということです。食欲が止まらなくなり、より一層脂肪がついて肥満が進みます。


・果糖がもたらすダメージ(中略)

遺伝子組み換え作物に気をつけていても、異性化糖入りの甘いお菓子を食べているなら、知らずしらずのうちに口にしていると思っていいでしょう。


・最近の研究で、果糖はブドウ糖に比べて7~10倍のスピードで起こることがわかっています。糖化が起こると、すべての細胞の老化が促進されます。


・人工甘味料

糖質ゼロに潜む危険。ノンカロリーや糖質オフなら中毒にならない、なんてことはありません。


・カロリーがないから太らない、血糖値も上げないといわれていますが、人工甘味料で「肥満する」「血糖値が上がる」という研究結果がいくつもあります。


・政府や企業は、人工甘味料を摂取しても「血糖値が上がらない」「肥満しない」と太鼓判を押しています。ところが、実際のところ人工甘味料を摂ると、肥満するし、糖尿病にもなる、という研究がいくつもあるのです。人工甘味料がダイエットや高血糖状態の改善に役立つと、安易に摂取することはおすすめできません。


・人工甘味料が減量に役立たず、かえって肥満や血糖値の上昇に一役買っている可能性があることが、浮き彫りになったのです。


・人工甘味料は糖尿病リスクを高めます。


・小麦

麻薬に匹敵する中毒をもたらす小麦。ドーナツや菓子パンがやめられないのは中毒です。


・現代の小麦は、本来の小麦とまったく別もの(中略)

現在、つくられている小麦には交配に交配を重ねたうえに、遺伝子組み換えが行われた結果、似て非なるものになってしまいました。

私が特に問題視しているのが、雨や風があっても倒れにくく、収穫高が上がるように品種改良されたことです。この品種改良によって、小麦はグルテンというタンパク質がそれまでにくらべて過剰に含まれるようになりました。

グルテンは体内に入るとさまざまなタンパクに分解されます。このタンパクが免疫機能のバランスを崩したり、腸の粘膜の炎症を起こしたりして、全身の不調を引き起こします。


・グルテンからできる分解物は、脳に直接作用する(中略)

小麦粉を使ったお菓子を食べたときに感じる幸せな気持ちは、小麦に含まれるエクソルフィンが脳に直接作用して快感を感じさせているからです。


・ジオドロ博士らの研究によると、ふだん小麦を食べている正常な人や食欲を抑えられない人にオピオイド拮抗薬(オピオイド受容体への作用を遮断する薬。モルヒネ受容体はオピオイド受容体のひとつ)を投与すると、食欲は抑えられてカロリー摂取が減少したそうです。アメリカではこのメカニズムを利用した減量薬が認可されていますが、不安感や不快感を伴うという報告もあるので、それほど単純な話ではないでしょう。やはり現代の小麦は[食べると危険」だと感じます。


・小麦がもたらすダメージ(中略)

腸の炎症が原因で全身に不調が起こるリーキーガット症候群が増えています。リーキーガットとは日本語で「漏れやすい腸」という意味で、炎症などによって腸の粘膜の細胞と細胞の間に隙間ができ、そこから、本来は血液中に送られない物質が漏れ出すことで不調が起こります。


・小麦がもたらすダメージ(中略)

認知機能を低下させる(中略)「もの忘れが多くなった」と感じたとき、小麦製品を絶ってみてください。腸の状態がよくなって栄養を十分に消化・吸収できるようになり、認知機能が改善する可能性があります。


・食塩(中略)

WHO (世界保健機関)のガイドラインでは、生命維持のために食事で摂取する必要がある塩分は、1日0.5~1.3gとなっていますが、平成28年の「国民健康・栄養調査」の結果では、日本人の1日あたりの平均食塩摂取量は9.9gとなっています。


・自然な塩を精製塩(食塩)の違い(中略)

大きなも問題は、日本で使われている塩のほとんどが、塩化ナトリウム濃度が99.5%以上を占める、高度に精製された科学的な塩であることです。(中略)

純度99.5%以上がナトリウムということは、カリウムやマグネシウム、カルシウムなど、伝統的な製造方法でつくられていた頃の塩に含まれていたミネラルが、ほぼ除去されていることになります。


・ビタミンやミネラルがない食塩は危険


・油(中略)

問題は加工食品に含まれている植物性油脂です。植物性油脂のほとんどは、ショートニング、マーガリン、複数の油を混合して製造される「混合油」など、精製されたものが使われています。あとで述べますが、この精製された油は、中毒だけでなく私たちの健康に大きな弊害をもたらすことがわかり、現在、警鐘が鳴らされています。


・砂糖入り飲料を飲むとストレスが相殺されますが、ストレスのたびに砂糖入り飲料を飲んでいると肥満してしまいます。そうなると肥満が異常食欲をもたらし、さらなる甘い物中毒を招くので、ストレス解消のための砂糖入り飲料は得策とはいえません。また、アスパラテームり飲料にいたっては、コルチゾールが増え、海馬の働きが低下しているのですから、ストレス解消にすら役立っていません。


・お菓子中毒はドラック中毒と同じで抜け出すのが難しい(中略)

リセットにもっとも有効なのは、中毒になっているものを絶つこと。お菓子中毒の場合は「お菓子をたべない」ことです。

ここで大事なのはすっぱり絶つこと。ちょっとだけなら大丈夫だろうと口にしていると、脳はなかなかリセットできません。(中略)

まずは1週間、お菓子断ちをしてみましょう。ずっと食べれないと思うと「できない」とあきめてしまいがちですが、1週間など期限を決めていると実践しやすくなります。1週間がつらい人は3日間など、自分で期間を決めて「お菓子を食べない期間」を設けましょう。


・甘いお菓子がまったくダメとなると、人生の楽しみが減ってしまいます。これから先、まったく食べれないといわれることは、すでにお菓子中毒に陥っている人にとっては耐えられないことでしょう。(中略)

質のいいものを少しだけ楽しむ

甘いお菓子は、白砂糖ではなく天然由来の砂糖を使ったものや、素材の味を生かしたものを選びましょう。白砂糖に比べて精製度が低いのは、きび糖、黒砂糖、てんさい糖、和三盆、ココナッツシュガーなどです。これらは精製度が低いので、白砂糖ほどの中毒性はありません。

いちごやりんご、みかんなど季節の果物をふんだんに使ったスイーツもおすすめです。果物自体が甘いので、使用する砂糖が少なくすみます。果物の甘さは精製していない自然の甘さなので、天然由来の砂糖を使ったお菓子以上に中毒の心配が減ります。


・血糖値を急上昇させ、食欲を高める「異性化糖」は、できるだけ避けましょう。これらが入ったお菓子は、中毒を招くだけでなく、肥満に陥って生活習慣病のリスクが高まり、将来の寿命縮めてしまうからです。(中略)

パッケージの表示をチェックして、原料に「高果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」「ブドウ糖果糖液糖」「砂糖混合異性化液糖」などが入っていた場合は購入をやめ、すみやかに棚に戻すことをおすすめします。


・原料に何が使われているかをチェックしよう(中略)

そのポイントとは、「砂糖」や「果糖ブドウ糖液糖」「植物性油脂」と記載されているものは、できるだけ避けることです。これらは、超加工食品の代表です。

これらの含まれているものを避けるだけでも、お菓子中毒のリスクがずいぶん違ってきます。


・ヘルシーだと思われているドリンクも注意が必要

例えば、健康のためにと野菜や果物を使ったジュースを飲んだとしても、そのなかに異性化糖が入っているとかえってその弊害が心配されます。(中略)

健康によいとされる乳酸菌飲料も、原料でもっとも多いのは異性化糖だったというケースもあります。たしかに、乳酸菌の重量は微々たるものですから、安価で飲みやすくするためには異性化糖が手っ取り早いのでしょう。


・天然由来の高度甘味料を使っているものを選ぶ


・人工甘味料が、肥満や糖尿病のリスクを上げることを示すエビデンスがいくつもある


・健康のために人工甘味料を使ったお菓子を選ぶことは健康的ではありませんし、むしろお菓子中毒のリスクを高めると考えています。


・血糖値が上がらないお菓子を選ぶときは、自然由来の高度甘味料(甘みが強い甘味料)を選ぶことで中毒のリスクが下がります。ラカンカとエリスリトールは植物由来の甘味料です。


・食物由来の甘味料にはステビアもありますが、性ホルモンに影響して妊娠率の低下や胎児への影響を指摘する研究者もいるので、私はおすすめしません。


・朝食代わりに甘い菓子パンを食べている、カフェで休憩するときは必ずドーナツを注文するという人は、(中略)毎日、なんの疑いもなく食べている人は深刻なお菓子中毒、もっとはっきりいえば小麦中毒に陥っています。


・原因不明の不調に悩む人が、実は小麦アレルギーだったという話はよくあります。


・大豆粉や米粉を使っているから安心ということでもありません。砂糖や果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料を使っていないか、植物油脂を使っていないかなど、表示をチェックして、小麦以外の犯人が潜んでいないか確認してから購入するようにしてください。


・全粒粉のそば粉は精製度が低く、現代人が不足しがちなビタミンB郡、血液をサラサラにするルチン、食物繊維が豊富で健康に役立つ。


・老化予防に役立つブレインフードとして知られるのがくるみです。ビタミン、ミネラルが豊富なのはもちろんですが、炎症を抑制するオメガ3系脂肪酸も豊富。質のよい睡眠をもたらすトリプトファンも含まれています。


さらに、イライラや怒りっぽくなったときにはヘーゼルナッツがおすすめです。神経伝達をスムーズにするカルシウム不足の解消に役立ちますし、神経の興奮を抑えるビタミンB1が豊富です。


・実は、チョコレートは長寿遺伝子のスイッチをオンにする、レスベラトロールというポリフェノールが含まれています。レスベラトロールは赤ワインが有名ですが、チョコレートも負けていません。100mlの赤ワインに含まれるポリフェノールは0.3g程度なのですが、100gのチョコレートには0.8gも含まれています。


・チョコレートはワインの3倍近いポリフェノールを含む抗酸化食材なのです。


・果物入りの寒天

寒天は食物繊維が豊富。砂糖少なめならヘルシーなおやつに。果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料を使っていないものがよい。果物の甘みを利用したものがおすすめ。


・血糖値が高い状態が続くと、体内で糖とタンパクや脂質が結びつく「糖化」が生じやすくなります。「糖化」によってできる「AGEs」は、第1部の犯人編でもお伝えした通り、細胞の老化を促進します。


・AGEsが過剰になると肌の老化が促進して、シミやくすみが生じやすく、肌の透明性が失われるため、見た目も老けてしまいます。

さらに、認知症の大半を占めるアルツハイマー病の患者さんの脳には、健康な人よりもAGEsが多いという研究報告もあります。


・「ヒトは血管とともに老いる」という有名な言葉がありますが、お菓子を食べ続けることは、血管の老化を早め、寿命をどんどん短くすることになります。逆のいい方をすれば、お菓子をやめれば血液状態が改善しますし、病気や老化の心配も大きく減るのです。


・「植物油脂、果糖ブドウ糖液糖、人工甘味料、脱脂粉乳、乳化剤、香料、カラメル色素、酸化防止剤」といった、人工的な添加物がたくさん使われているものは「超加工食品」です。

反対に、例えばチョコレートでも「カカオマス、カカオバター、アーモンド、生クリーム、バニラ」など自然由来のものであれば許容範囲です。


●書籍『「お菓子中毒」を抜け出す方法~あの超加工食品があなたを蝕む』より
白澤 卓二 (著)
出版社: 祥伝社 (2019年2月初版)
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