書籍『未知の力を開く! ~気鋭の精神科医が「雀鬼流」を診断する』(桜井 章一 著、名越 康文 著、ゴマブックス 刊)より
このウェブサイトにおけるページは、書籍『未知の力を開く! ~気鋭の精神科医が「雀鬼流」を診断する』(桜井 章一 著、名越 康文 著、ゴマブックス 刊)を読んで良かったこと、共感したこと、気づいたこと、こんな視点もあるといった点などを取り上げ紹介しています。
・自滅症候群------99パーセントの負けは自滅------
自滅への努力、してませんか? (中略)
じたばたしたり、泡喰ったり、テクニックに走ったりすると、それがまた雲のほうへ、雲のほうへと自分が向かっているだけになってしまう。そう、それこそが自滅への道なのだ。
・頑固病------固定概念を消し去る-----
ものを見たり、理解したりする時に、固定概念ほど邪魔なものはない。決めつけてしまったら何も見えなくなってしまう。
・頑固病------固定概念を消し去る-----(中略)
人は固定概念を持ちやすい。考え方を固定させれば楽だし、安心だからそうなってしまう。しかし、この固定概念が物事を理解する時に大きな障害になっているのだ。
・期待病------期待と見返り------
自分以外の何かを当てにする“期待”。
自分以外の人に代償を求める“見返り”。
期待も見返りも行き着くところは“病”だ。
期待も見返りも「誤りの道」に続いているから
結局ロクなことにならない。
期待も見返りも捨てて歩いてみないかい?
・期待病------期待と見返り------(中略)
期待はしないほうがいいし、見返りも求めないほうがいい。期待を込めて努力しても必ず報われるとは限らないし、努力したのに報われないからと環境のせいにしたり、他人のせいにしたり。こっちがこれだけのことをしてあげたのに何の見借りもないと怒ったり嫉妬したり。結局ロクなことにならないからだ。
・嫌ルール症------支配と依存の関係------(中略)
ルールを破ると“掟破り”と呼ばれるが、世の中のルールをつくっている人間のほうが掟破りかもしれないのだ。それに気づいていない人があまりにも多い。
世の中に人たちはなぜルールや常識に従い、合わせるのか。そこには自己満足や、依存する気持ちがあるのだ。依存している楽しみというのがきっとあるのだろう。
・たかり症------たからない(中略)
“たからない”とは金やモノだけのことはでない。愛とか思いやりとか。すべてをひっくるめてたからない人がいる。(中略)
この“たからない”とは“欲がない”のとはちょっと違う。たかってこない女には、自然とこちらから何かをしてあげたくなる。(中略)
たかる人というのは、ウンコにたかる蠅と同じ。
・キレイ心症------キレイごとだけで生きていく------(中略)
「キレイごとだけではメシは喰えない」なんていうのは邪心に負けた人間のただの言い訳に過ぎない。(中略)
名越診断-----------キレイ心症
桜井氏がここで述べている“キレイごと”は、社会通念の“キレイごと”ではなく、自分の心に嘘をつかないという意味のほうが近いと思います。
・マザコン------親との距離の取り方------(中略)
現代の母親たちは子供といる時間、かかわる時間が長ければ長いほど愛情が深いと勘違いしているようだ。それが子供のためになる、と。だから母親の過干渉に悩む若者が増えているのだ。これは「支配と依存の関係」とでも言えばよいか。
・目的依存症------目的意識を持たず、その時その瞬間を楽しむ------(中略)
「勝つため」
「偉くなるため」
「お金持ちになるため」(中略)
こんな目的意識を持つから人間はダメになっていくのだ。結果だけを求め。そこに行き着くまでの過程はどうでもいいという精神。結果主義は人間の弱い心をくすぐり邪心を刺激する。他人を羨むとか、妬むとか、他人よりも偉くなりたいか、お金持ちになりたいとか。そんな目的意識、生き方は自然界にはない。
・勝負の世界(中略)
言葉は邪魔だった。勝負において、言葉はおかしな妄想、邪念をもたらすものでしかないと思っていた。(中略)
言葉というのは嘘つきで、尊大で、脆くて繊細なくせに狂暴、そしてとんでもないエゴイストだと思っているからである。(中略)
言葉とはそもそもそんな未熟さを埋めるために生み出されたものではないだろうか。だとすれば、言葉に依存することは、“未熟さからくる病”を無意識のうちに言い立てることになる。
・私はこの経済社会が病気だとか、現代人の心はどうだとか、偉そうによく言ったりするのだが、他人の病をことさら言い立てる人は、そのことによって自分の根深い病をカモフラージュしていたりするものだ。
●書籍『未知の力を開く! ~気鋭の精神科医が「雀鬼流」を診断する』より
桜井 章一 (著)
名越 康文 (著)
出版社: ゴマブックス (2008年9月初版)
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