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-------- 2005年9月22日 朝日新聞のコラムから -------------------
「女子大生会計士の事件簿」の連載を始めて1年ほど立った頃、作品を書籍化したい、と思うようになりました。というのも月刊誌での掲載だと、次の月にはもうその作品を読むことができなくなるからです。しかし、会計士受験生は毎年新しく入ってきます。ぜひ来年の受験生にも、この作品の存在を伝えたい、と思ったのです。
さっそく十数社の出版社に原稿を送りましたが、まったく相手にされませんでした。「会計士」というマイナーな題材、聞いたこともない「ビジネス・ミステリー小説」というジャンル。出版社が二の足を踏むのも無理はありません。そこで、自費で出版することにしました。友人の紹介もあり、英治出版の「ブックファンド」という新しい仕組むを使うことになりました。
投じた金額は、170万円。26歳の私のとってはかなりの大金でした。この本の出版時には、店に置いてもらうために100以上の書店を一人で回りました。貯金をはたいて、新聞広告も自費でうちました。その効果もあってか、受験生以下の読者も大幅に増え、ベストセラーとなったのでした。
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」 の著者 : 山田真哉氏
----------- ここまで -----------------------------------------
以外にもベストセラーになると、「何もしないで良い本だから売れていく。」と思いがちですが、実は本人の「この作品を伝えたい」という思いから、投資に踏み切りきっかけを作っています。実は世に言うベストセラーと呼ばれる本には、このように著者自らきっかけを作っているケースは実は少なくありません。
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