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書店員は忙しいです。やることがとにかく多い業種です。これにはいくつか理由がありますが、書店員が一日どのような仕事をやっているかご説明したいと思います。
先ず、集客力の高い書店は来店客が多いです。特に、その中でもお問合せの対応には時間を取れられています。
では、そのお問合せにはどんなものがあるのかですが「こんな本を探しているんだけど・・・。」というものが圧倒的に多い。具体的には、書名や著者名、出版社名など曖昧な情報の寄せ集めで、なんという書名なのかを知るためだけにかなりの時間がかかるのが現状です。
もちろん、書店員はなるべくインターネットや自分の能力をフル活用してお客さんの問いに答えるべく努力します。これだけでも長時間拘束されます。
次に、書店は利益率が良くないため人件費に避けないことが多いです。そんなことから、ひとりあたりの業務をこなす量が多い。だから、一人でいくつもの分野を掛け持ちで担当します。
また、現在新刊のラッシュが続いていて毎日200冊以上もの新しい本が生まれています。この新刊が、取次よりダンボールに詰め込まれ送られてきます。
そして、入荷した本を担当者別に分け、自分の担当分野の本を、さらにいくつかの分類に分けます。例えば、ビジネス書の棚だけでも大きく4つに分かれています。ビジネス、経営、経済、ビジネス資格と構成されており、更に細かい分類があるのです。
経営だけを見ても、経営全般、経営学、経営管理、マーケティング・流通、ファイナンス、会計・簿記、税務、企業法務、人事・労務、広告、ベンチャー、経営読み物など。
そして、分類した書籍を棚に並べていくのですが、お客様がいる場合はその分野は後回しになります。理由は、脇で作業をされると気持ちの良いものではないからです。つまり、お客様が第一優先だからです。
そして、棚を作っていると、今度は出版社の営業がやってきます。両手に「今月のオススメ」を抱え、注文書が差し出されます。営業との話が終ろうかというとき、順番を待っている別の営業マンの顔が見えるのです。抱えるジャンルが多いと当然、会うべき営業も多くなります。
ある書店では1日50人の出版社や出版社から販売促進を請け負っている販売代行会社の営業員が訪問するそうです。ひとりの営業員に対応する時間を平均5分としても合計で250分です。
つまり、これだけでも約4時間費やすことになるのです。
この他にも掃除や、はたきがけ、レジ、返本の処理、スリップの整理、伝票整理などがあります。
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