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海外を含め年間180近い視察団が訪れる図書館がある。千葉県浦安市にある浦安市立図書館です。
ここ浦安市立図書館では、著名な方を招いての文章講座、毎月開催される名作映画鑑賞会、子どものための読み聞かせ会と、他の図書館と比較しても高い水準をいった図書館である。
同館の市民一人あたりの貸出冊数は年13.1冊。全国平均は4.02冊。すごい数字である。この結果に、同館の館長である常世田氏は、「浦安市民の文化程度が他の市町村と比べてずば抜けて高いだけではない。要は場所と資料と人間なんです。浦安市には六つの図書館があるが、市民の9割が歩いて10分以内に行ける位置に設計してある。
次に、資料ですが、6館合計で年1億円から1億4千万円の購入予算を10数年つづけてきた。つまり、市民ひとりあたりにすると、700円から千円になる。この数字は全国平均の3倍です。
最後に人間ですが、浦安中央にいる44人の職員のうち43人が司書の資格をもっている。これだけ専門家をそろえているから、1分30秒に1件のレファレンスが処理できる。質によって量が決まるのが図書館なんです。
逆にいえば、以上の3つがちゃんとそろえば、どこでも浦安と同じことができるんです。」
また、書架は糠床(ぬかどこ)と同じで毎日手を入れなければ腐るという。ここでは、自然科学、芸術、文学、児童、哲学、宗教、心理学、言語、歴史、伝記、地理、社会、産業、教育、家政などのジャンル別にわけられた8つのグループが、選書から蔵書、破棄までまかされ、開館前の1時間半をかけて毎日書架の手入れをするのがオープン以来の習わしとなっている。
だれが「本」を殺すのか
佐野 眞一著より
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この浦安市立図書館の話を聞くと簡単そうに聞こえる。しかし、その当たり前を当たり前にこなすことができないものである。書架は糠床(ぬかどこ)と同じで毎日手を入れなければ腐るという。その毎日がシステムとしてできあがっていることが今日の180近い視察団が訪れる理由ではないでしょうか?
近くに行ったらよってほしい図書館である。浦安市立図書館は6ヵ所あって中央公民館図書室をはじめ、堀江分館、富岡分館、美浜公民館図書室、当代島公民館図書室、日の出公民館図書室とある。
開館時間は、中央図書館が、火~金曜で午前10時~午後8時、土・日曜・祝日は午前10時~午後6時。各分館・公民館図書室は 火~日曜の午前10時~午後5時まで。
休館日は、月曜(祝日の場合は中央図書館のみ開館)、祝日(中央図書館のみ開館)、年末年始・蔵書点検期間、月に1度の館内整理日 (土・日・月曜・祝日を除く末日)
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