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・編集者はプランナーでなければならない。無から有を作り出す発案者である。プランがなければなにもおこらない。それはいうまでもないこと。
アイディアしだいでベストセラーもロングセラーも、あるいは名著も可能なのである。その誕生に立ち会える特権を編集者はもっている。
この業界では柳の下にドジョウは三匹いるといわれる。誤解を恐れずにいえば、編者者は真似も恐れてはならない。もちろんパクリはいけない。
しかし、アイディアというものは、真似をしながら変形させることによって新しくなるものではないか。
・編集者は、著者とつきあっているうちに、その著者の才能を十二分に発揮してもらいたいという意識が生まれる。これは著者に入れあげる感覚なのだろう。
母親の愛といったものに近いかもしれない。このようように考えてみると、編集者という仕事はなんともおかしいものだ。世間から理解しにくいといわれるのも当然かもしれない。
●編集とはどのような仕事なのか より
企画発想から人間交際まで
鷲尾賢也 著
\2,310 (税込)
トランスビュー刊 (2004/3)
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鷲尾賢也(わしおけんや)氏とは
1944年、東京の下町生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。1969年講談社入社。「週刊現代」編集部をスタートに、講談社現代新書」編集長、PR誌「本」編集長などを歴任。書き下ろしシリーズ「選書メチエ」を創刊し、また「現代思想の冒険者たち」「日本の歴史」など記念碑的な企画を世に送り出す。学術局長、学芸局長、取締役を経て、2003年退任。現在、講談社顧問。
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