このページは、本や講演、セミナーなどから、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。
・書店現場で立っていると、読者がある本を求める動機が実にさまざまであること、その本を購入したい、あるいは手にとって見てみたいと思ったきっかけが実に多様であることがわかる。新聞、雑誌の書評で見た、テレビ、ラジオで誰それが紹介していた、何かの賞を受けたらしい、云々・・・。
・「~か何かで見た」「~が褒めていた」「最近、賞を取った」といって来る読者が多いが、肝心の書名や著者はわからないことが実に多い。これが貴重な販売機会を逸している。
・ある出版社が訪れ「どうですか。うちの本売れていますか?」と訊かれた。自然な質問と言えるかもしれないが、上辺では当たりさわりのない受け答えをしながら、腹の底で「そんなこと知らんがな。送ってくる売上カードで、そっちで判断してぇな」と叫んでいたことを、覚えている。今でも、店を訪れてくれた出版社の営業マンに挨拶に近い質問を受けた時に、必ず同質の違和感を感じてしまう。
・読書とは書かれた言葉を通して「他者」の思考と出会う体験であり、その意味で異文化理解への非常に重要な入り口である。
・十数年前、知らないタイトルの本の問い合わせを受けた時、年刊の「日本書籍目録」という電話帳のように分厚い本を開いていた。
※著者について
福嶋聡(ふくしまあきら)氏。
1982年ジュンク堂書店入社。神戸店(6年)、京都店(10年)、仙台店(店長)、池袋本店(副店長)を経て、2007年4月より大阪本店店長。
●希望の書店論
福嶋聡 著
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人文書院 刊(2007/3)
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