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宮永 博史 氏より(書籍「成功者の絶対法則セレンディピティ」より)

このページは、書籍「成功者の絶対法則 セレンディピティ」から、教え学んだこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ転載しています。


・「偶然をとらえて幸運に変える力」を《セレンディピティ》といいます。


・ノーベルは不安定な液体爆弾を安定化させようと苦労を重ねますが、なかなか成功しません。ところがある日、「ニトログリセリン」の保存容器に穴があいて、そこから漏れたニトログリセリンが固まっているのに気づきます。

容器の周囲にあった珪藻土が安定剤として機能していたのでした。ダイナマイトの製造法へのきっかけになった瞬間です。


・描いたビジョンを目に見える形にして、社員とも共有する。経営者にとってとても大切なことではないでしょうか。


・田中耕一さんは、京都にある島津製作所という分析装置で有名な企業の一技術者でした。東京大学名誉教授である小柴昌俊先生のノーベル物理学賞受賞のニュースを聞きながら、まさかその数時間後に自分も同じ運命になるとは思っていなかったことでしょう。


・試料がもったいないからと、失敗したまま実験を続ける(田中耕一さん)


・小さな変化を見逃さない


・MOTとは、技術経営を意味します。


・名誉教授の小柴昌俊先生が、新たな分野である「天体物理学」を開拓した業績によりノーベル物理学賞を受賞しました。ニュートリノ


・「たしかにわたしたちは幸運だった。でも、あまり幸運だ、幸運だ、とばかり言われると、それは違うだろう、と言いたくなる。

幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたではないか、それを捕まえるか捕まえられないかは、ちゃんと準備をしていたかいなかったかの差ではないか、と」(小柴昌俊著『物理屋になりたかったんだよ』)


・JR山形新幹線「つばさ」には努力の天才ともいうべき車内販売員がいます。七両編成、満席時四〇〇人、東京と山形・新庄の往復七時間、これが車内販売員である斎藤泉さんが勝負をかける空間と時間のすべてです。(中略)

一〇〇分間で弁当一二〇個販売(中略)

もちろん左右対称にすることはいうまでもありません。「ワゴン作り」は斎藤泉さんにとっていわばお店作りなのです。(中略)

事前準備はワゴン作りで終わりではありません。車内に乗り込むお客様をよく観察します。どのような客層か、あるいはお弁当や飲み物を持っている人の割合はどれくらいか。それによって最後の調整と売り方を心に描いていくのです。(中略)

たとえばおすすめのお弁当の中身を自分で写真に撮って内容がわかるようにしたり、手書きのポップを添えたりするのです。(中略)

普通の販売員が三往復するところを、斎藤さんは五往復します。だからといって素早く通り過ぎてしまっては品物が売れないので本末転倒です。

そこで斎藤さんは販売に要する時間を極限まで短くしようと工夫を重ねました。たとえば、つり銭を渡すスピードです。

一秒でも早くできること心がけ、五〇〇円から一〇円まで四種類の硬貨を目で確認することなく正確に受け渡しができるように工夫をしました。

左右のポケットの中は二つに分けられていて、四種類の硬貨を分別しています。五〇円玉と五〇〇円玉は一枚しか使わないので、意識するのは一〇〇円玉と一〇円玉です。

たとえつかんだ枚数が違っても、お客様にお返しする間に手元で調整するといいます、そうした日々の繰り返しが、正確な感覚を磨き上げていくのです。まさに努力の天才といえます。

終点が近づいてきても、最後にもう一回車内を回ることを怠りません。そんなとき斎藤さんはワゴンを使いません、その日一推しの商品を直接手に持って歩くことにしているといいます。

小さな心がけですが、その積み重ねが、東京と新庄の往復で三〇万円以上売り上げるという驚異的な数字を上げるのです。


・トップセールスの書いた営業の秘訣は、秘密でも何でもありません。問題は、それを実行に移すかどうかです。


・ホンダの開発チームがNASAから学んだことはたくさんありますが、なかでも最も大切なことは、「当たり前のことを当たり前に実行する」ということでした。(エアバック・システムの開発時)


・競合他社に、売れない理由を聞きに行く
トヨタ自動車も、アメリカでレクサス事業を立ち上げる前に、ベンツのディーラーを訪問し、トヨタの名を出して見学させてもらっています。アサヒビールは、夕陽ビールと比喩されるような状況から脱する前には、キリンビールに教えを請いに行っています。


・トヨタ生産方式を考案し、改良に改良を重ねてトヨタのその関連会社に根付かせた功労者は大野耐一氏(元トヨタ自動車工業副社長)です。

・無関係に見えるものの中に、関係性を見出す
大野さんは昭和三一年にアメリカに出張します。GMやフォードなどアメリカの先進の自動車産業から学ぶことが目的でした。しかしこのアメリカ出張で大野さんが最も強い印象を受けたのは、自動車工業の見学よりもスーパーマーケットの普及だったといいます。


・大切なことは、その偶然を偶然と思わず、人知を超えた力による導き、引き寄せと感じる感性を持つことだともおっしゃっています。(筑波大学名誉教授 村上和雄氏)


・スリーエム社の『ポスト・イット』の始まりは、同社の中央研究所で起こった失敗研究でした。スペンサー・シルバー


・金出武雄教授は長年の研究生活から、成功する考えの多くはきわめて単純明快なものだと断言します。世の中にごく普通に存在する問題を取り上げて、「こんなことができたらいいな」とか「これは不便だな」とかいうところから研究を始めることが大切だといいます。


・最後まで「妥協せず、あきらめず、継続する」ことが、成功者に共通する要因です。


・「考えてもいなかった市場で、考えてもいなかった客が、考えてもいなかった製品やサービスを、考えてもいなかった目的のために買ってくれること」これこそがセレンディピティそのものといってよいでしょう。


・ポケベル
外出用のビジネスマン、医師、警察官、消防士などへの緊急連絡として利用者を徐々に増やしていったのです。ところがここに、「想定外」のユーザーが現れます。一九九四年から一九九七年にかけて、ポケベルの爆発的なブームを担ったのは女子高生でした。


・Word of Mouth Marketing Association(口コミマーケティング協会)
この協会によると、口コミマーケティングには一一種の手法があるといいます。
http://www.womma.org/


・技術のスペック(仕様)を顧客のベネフィット(利益)に「翻訳」してあげることが重要です。スペックは万人に共通で、客観的なものですが、ベネフィットは顧客によって変わります。


・アイデアのつくり方 ジェームス・W・ヤング
第一に学ぶべきことは「原理」であること、つぎに学ぶことは「方法」であること
第二の原理は、「既存の要素を組み合わせて新しいアイデアを生む才能は、物事の関連性を見つけ出す才能に依存するとことが大きい」です。


・ヤング氏はアイデアを生むための「方法」として、五つのステップを明らかにしています。
第一のステップ 情報の収集
第二のステップ 集めた情報を頭の中で咀嚼(そしゃく)する
第三のステップ 問題を放棄する
第四のステップ 第三のステップまでの準備が十分になされ、しかも折りに触れ問題を考えていると、ふとしたきっかけでアイデアが生まれてきます。
第五のステップ 生まれ出たアイデアを大切に育てていきます。


・日々の情報収集も「蓄える」という視点に立つと、受信的な姿勢から、能動的な姿勢に変わらなくてはならないでしょう。


・本を読む行為は、著者との対話でもあります。考えるための材料を著者が与えてくれていると理解し、内容を鵜呑みにするのはなく、自分なりに考えてみることが大切です。


・「書物を読むこと」と「自分の頭で考えること」は車の両輪のように大切なのです。


・上下関係で鍵となる言葉は、【なぜならば】と【だから】の二つです。


・絶えず新たなビジョンを描き続け、それを社員と共有することの大切さ、このことをシャープの創業者、早川徳次氏は教えてくれました。


・マーケティングにおいて「顧客の立場になって考えなさい」といいますが、製品開発において、「開発対象物の気持ちになって開発する」とよいものができます。
  
     
             
●書籍「成功者の絶対法則 セレンディピティ」より
宮永 博史 著
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祥伝社 (2006年9月初版)
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