このページは、書籍「ロングセラーそのすべて(藤田 昌司 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・(ロングセラーとは)『出版辞典』(出版ニュース社刊)によれば、その定義は<長い間にわたって持続的に売れ続ける書物で、同一著作に一つの版または各種の版を含む全体の部数が、数年間から数十年間にわたって多数売れ続ける場合をいう。聖書はその代表的な例であり、漱石の作品などにもこれに該当するものがある>
・ベストセラーはしばしば流行語を生む。一つの時代、一つの現象、そういったものを、言い得て妙だからである。
・しかしこのロングセラーも、初版発行部数はわずか二千五百部にすぎなかった。(日本人とユダヤ人 イザヤ・ペンダサン著)(中略)
最初に異常な動きをみせたのは、外務省地下にある売店だった。
・「日本人とユダヤ人」が、なぜ日本と読書人に衝撃的だったのか。それは日本人の“常識”を批判した点にある。
・出版人であったら、ベストセラーを出したい、と願わない人はいない。が、山本七平氏は例外であった。
「私のところは、ベストセラーを出すような販売組織も形態もありませんからね。一冊のために社内組織を変えたり、営業活動を変えたりするわけにはいかないんですよ。
ベストセラーを出すためには、こんな狭い事務所にいられないし、倉庫も要ります。印刷所も大規模なところにお願いしなくてはならなくなる。しかし、私のところの印刷屋は、五百部でも再版してところでないと困るんです。」
・一つの本がベストセラーとして核爆発を起こすとき、その本の内容だけでなく、それに呼応する社会状況が必ずあると考える
●書籍「ロングセラーそのすべて」より
藤田 昌司 著
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図書新聞 (1979年10月初版)
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