このページは、書籍『奇跡のリンゴ~「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録(石川 拓治 著)』から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。
・まえがき
NHK 「プロフェッショナル 仕事の流儀」ディレクター柴田周平
・福岡正信という人は、農学者というよりはむしろ思想家と呼ぶべき人物だ。
・ワンカップを二〇〇個くらい並べて、それぞれに田圃の土を入れてな、土をどう耕して、どういう代掻きをして、どんな生育条件を与えれば、稲の育ちが良くなるかを比較したわけだ。(中略)
それぞれ生育条件を変えて育てると、二〇〇個のワンカップに植えたヒエの生長に、極端な差がついた。常識的には、土を丁寧に耕し、泥がとろとろのお汁粉のようになるまで代掻きをするのが理想的と言われている。
ところが実験してみると、いちばんヒエの発育が良かったのは、その正反対の耕し方をしたカップだった。
土の塊が残るくらい荒く耕して、代掻きも適当に二、三回掻き混ぜた方がヒエはよく育ったのだ。(中略)同じ実験を三回繰り返した。何回やっても結果は同じだった。
・手探りで土を掘り、土の匂いをかぎ、口に含んで土を味わう。草を抜き、震える指先で根の柔らな感触を確かめる。
・近くの畑の持ち主が苦情を言って来たことがある。「雑草くらい刈ってくれ」(※荒れ放題の畑で虫が多く発生したことから)(中略)
木村の畑から出て行く虫は見あたらなかった。むしろ何かから逃れるように、隣の畑から蛾が一匹、二匹と木村の畑に飛び込んで来る。
・「大袈裟かもしれないけど、地球があるのもこの小さな虫たちのおかげじゃないかなってな」
・自然の中には、害虫も益虫もない。それどころか、生物と無生物の境目すらも曖昧なのだ。
・人間は長い時間をかけてひたすら観察しなければ、生まれたばかりの虫ほども自然のことがわからないのだ。
・いつかは自分たちのやり方で作った作物を、農薬や肥料を与えて作った農作物を競争出来るくらいの安い価格で出荷出来るようにする。それが木村の夢だ。
●書籍『奇跡のリンゴ~「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録』より
石川 拓治 著
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