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清水 幾太郎 氏より (書籍「私の文章作法」より)

このページは、書籍「私の文章作法(清水 幾太郎 著)」から、良かったこと、共感したこと、気づいたことなどを取り上げ紹介しています。


・文章を書くということは、シャッターを切るような一瞬の操作ではありません。


・作家でもよい、学者でもよい、とにかく、自分の好きなスタイルの持主の真似をしよう


・新聞の真似はいけない
今日の新聞は、中正不偏ということをスローガンにしており、記者諸君は、主観の入らぬ文章、どこからも苦情の出ないような文章を書く訓練を積んでいるからです。


・三つの条件

第一に、そもそも、文章を書き始める前に、完成後の姿というか、イメージというか、それが心に浮かんでいなければなりません。(中略)

第二に、どんな建築物でも、いろいろな材料が必要で、これを事前にすべて用意しておかねばなりません。それと同様に、文章の場合も、いろいろな観念を取り落しなく用意しておけねばなりません。(中略)

結局、いろいろな材料を用いて自分の主張の正しいことを証明するのが文章というものなのです。

第三に、材料を実際に使う場合の順序を決定しておかねばなりません。私の経験から申しますと、この点が特に大切なように思われます。


・何も読みたくない子供に向かって、読め、読め、と勧めてみたところで、読むのが好きになることはないように思います。


・私自身、何十年間も文章を書いて生活して来た一人前のプロである筈なのに、それでも、毎日のように、文章の書き方で困ったり苦しんだりしている。(中略)元来、文章いうのが、そういう厄介なもの、油断のならぬものなのであろう。
     
             
●書籍「私の文章作法」より
清水 幾太郎 著
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中央公論社 (1995年9月初版)
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